賛否両論大揉めだった安倍元総理の国葬、あなたは子どもたちにどう伝えるか?
2022.10.21
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大人でさえ答えの出せない問題が次々に起こるこの時代。それらを子どもたちにどう伝えるかとなると簡単には答えが見つからない。10月16日の「そこまで言って委員会NP」は5月に放送した「KODOMO新聞は何を伝えているのか」の第2弾として、大手新聞社が発行する子ども新聞をネタに議論した。
この日は、番組議長・黒木千晶アナが遅い夏休みで欠席。番組政策秘書・野村明大アナが議長代理となったのを、黒木アナはVTRで「ほどほどに頑張ってください」と上から目線で励ましていた。また野村アナと同じく東大卒の諸國沙代子アナが秘書役を務めた。
この日のテーマは経済問題、エネルギー問題、地球温暖化などが用意されていたが、最初の議題は「安倍元総理の国葬」。これを子どもたちにどう伝えるかを論客たちに聞いた。
古舘伊知郎氏(フリーアナウンサー)は子どもに「武道館でお別れ会をやったよ」と説明すると回答。
「岸田総理は会見で、教育委員会や地方公共団体に何かを強制することは一切ないと言っていた。霞ヶ関でも対応はバラバラで、黙祷したところもあるし、仕事のためにしなかった人もいると考えると、事実上国葬ではなかった。それは、伝えるべきだと思う。」
龍崎孝氏(流通経済大学教授)は「招待したうちの6割しか参加しなかった」と回答。
「子どもたちに伝えるべきことは、本当に悼む気持ちがある人は行けばいいし、そうでない人はその場には行かない。6割しか行かなかったのなら、4割も欠席したのかと思うだろう。子どもたちがどう思うかはわからないが。」
丸田佳奈氏(医師)が「その賛否分かれた内容を、子どもにあえて伝える必要はないと思っている。大人の価値観を入れること自体が間違っている。」と述べると田嶋陽子氏(元参院議員)が割って入り「国葬に国の税金を使っていいかどうかが、一番問題だったと思う。」と述べた。
石川和男氏(政策アナリスト)は「在任期間最長の総理。国を挙げて葬送するのは当然」と回答。「実際自分の子どもたちにこう言った。長くやったということは、国民に信任された総理であって、選挙で何度も勝った。しかも不幸なことに、凶弾に倒れてしまった。国民として国葬を行うのは当然だと思う、と実際に自分の子どもたちに言った。」
金子恵美氏(元衆院議員)が「私は夫と共に国葬に参列したが」と話し出すと、隣の田嶋氏が「こないだここに(夫の宮崎謙介氏が)いらした」と笑いながら突っ込む。金子氏が「うちは宮崎家でキャスティングしたらどちらかが来るので」と答えて一同爆笑。
金子氏が続ける。「国葬とか内閣葬とか表現について言う人がいる。今回は天皇の国事行為としての国葬ではなく、内閣府設置法に基づく国葬儀だと政府は言っている。」
これに須田慎一郎氏(経済ジャーナリスト)が反論。「内閣府設置法は単純に内閣府が実務を行うということを定めている。その意味で言うと、安倍元総理に対する国葬を行う決定がどういうプロセスで行われたのか。根拠が希薄だと思う。」
丸田氏が「須田氏は何だったら根拠があると言えるのか。」と問うと、須田氏は「国会で決議していればベストだった。」と答えた。これには金子氏も「確かにプロセスを踏むべきであったのは、その通り。」と同調。
古舘氏が「そもそも国葬の定義がない。」と言うと、金子氏は「今後のことを考えた時に、基準が必要。岸田総理はルール作りすると言っている。」
これに竹田恒泰氏(作家)がからむ。「基準を作ったらアウト。銀行融資みたいに点数制度にせざるを得ない。銀行融資であれば、その人の属性や家族がいるか、持ち家があるかなどを点数にして判断するが、国葬についても例えば、在任時間1年ごとに何ポイント、 おくやみのメッセージ数100ごとに何ポイントとか、そういう総合点数で決めるのが良いのではないか。」
だが金子氏は「こういうことがまた起こって、国民の皆さんに納得感がないとしたら、何か基準がないといけない。」と粘る。
今度は石川氏が「昔お役所に勤めていて、いろんな基準に一番準拠して仕事していた人間からすると、わかりやすい基準は数字しかない。」と結論のように言った。
激論が続くのを議長代理・野村アナが「本題に今から入ろうとする、その前にこれだけの議論になる。」と諸國アナに解説して論客たちが「これ本題じゃないの?」と聞くと諸國アナがにこやかに「オープニングトーク」と答えた。
須田氏が「国葬の件は大事な問題だから、もう蓬莱氏には今日は帰ってもらって!」と次の地球温暖化の議論のために天気予報士・蓬莱大介氏が控えているのをわかっていて言うと一同爆笑。
これに野村アナが「わかりました。この話はまた黒木アナが戻ってきて私がそっちでボーっとしている時にやりましょう。」と締め、須田氏が「なんだその自虐的な対応は。」と嘆いて議論は終わった。
この後は、地球温暖化や経済問題などもっと子どもたちに説明しにくい難題を議論した。見逃し配信で見てもらえればと思う。
【文:境治】
この日は、番組議長・黒木千晶アナが遅い夏休みで欠席。番組政策秘書・野村明大アナが議長代理となったのを、黒木アナはVTRで「ほどほどに頑張ってください」と上から目線で励ましていた。また野村アナと同じく東大卒の諸國沙代子アナが秘書役を務めた。
この日のテーマは経済問題、エネルギー問題、地球温暖化などが用意されていたが、最初の議題は「安倍元総理の国葬」。これを子どもたちにどう伝えるかを論客たちに聞いた。
古舘伊知郎氏(フリーアナウンサー)は子どもに「武道館でお別れ会をやったよ」と説明すると回答。
「岸田総理は会見で、教育委員会や地方公共団体に何かを強制することは一切ないと言っていた。霞ヶ関でも対応はバラバラで、黙祷したところもあるし、仕事のためにしなかった人もいると考えると、事実上国葬ではなかった。それは、伝えるべきだと思う。」
龍崎孝氏(流通経済大学教授)は「招待したうちの6割しか参加しなかった」と回答。
「子どもたちに伝えるべきことは、本当に悼む気持ちがある人は行けばいいし、そうでない人はその場には行かない。6割しか行かなかったのなら、4割も欠席したのかと思うだろう。子どもたちがどう思うかはわからないが。」
丸田佳奈氏(医師)が「その賛否分かれた内容を、子どもにあえて伝える必要はないと思っている。大人の価値観を入れること自体が間違っている。」と述べると田嶋陽子氏(元参院議員)が割って入り「国葬に国の税金を使っていいかどうかが、一番問題だったと思う。」と述べた。
石川和男氏(政策アナリスト)は「在任期間最長の総理。国を挙げて葬送するのは当然」と回答。「実際自分の子どもたちにこう言った。長くやったということは、国民に信任された総理であって、選挙で何度も勝った。しかも不幸なことに、凶弾に倒れてしまった。国民として国葬を行うのは当然だと思う、と実際に自分の子どもたちに言った。」
金子恵美氏(元衆院議員)が「私は夫と共に国葬に参列したが」と話し出すと、隣の田嶋氏が「こないだここに(夫の宮崎謙介氏が)いらした」と笑いながら突っ込む。金子氏が「うちは宮崎家でキャスティングしたらどちらかが来るので」と答えて一同爆笑。
金子氏が続ける。「国葬とか内閣葬とか表現について言う人がいる。今回は天皇の国事行為としての国葬ではなく、内閣府設置法に基づく国葬儀だと政府は言っている。」
これに須田慎一郎氏(経済ジャーナリスト)が反論。「内閣府設置法は単純に内閣府が実務を行うということを定めている。その意味で言うと、安倍元総理に対する国葬を行う決定がどういうプロセスで行われたのか。根拠が希薄だと思う。」
丸田氏が「須田氏は何だったら根拠があると言えるのか。」と問うと、須田氏は「国会で決議していればベストだった。」と答えた。これには金子氏も「確かにプロセスを踏むべきであったのは、その通り。」と同調。
古舘氏が「そもそも国葬の定義がない。」と言うと、金子氏は「今後のことを考えた時に、基準が必要。岸田総理はルール作りすると言っている。」
これに竹田恒泰氏(作家)がからむ。「基準を作ったらアウト。銀行融資みたいに点数制度にせざるを得ない。銀行融資であれば、その人の属性や家族がいるか、持ち家があるかなどを点数にして判断するが、国葬についても例えば、在任時間1年ごとに何ポイント、 おくやみのメッセージ数100ごとに何ポイントとか、そういう総合点数で決めるのが良いのではないか。」
だが金子氏は「こういうことがまた起こって、国民の皆さんに納得感がないとしたら、何か基準がないといけない。」と粘る。
今度は石川氏が「昔お役所に勤めていて、いろんな基準に一番準拠して仕事していた人間からすると、わかりやすい基準は数字しかない。」と結論のように言った。
激論が続くのを議長代理・野村アナが「本題に今から入ろうとする、その前にこれだけの議論になる。」と諸國アナに解説して論客たちが「これ本題じゃないの?」と聞くと諸國アナがにこやかに「オープニングトーク」と答えた。
須田氏が「国葬の件は大事な問題だから、もう蓬莱氏には今日は帰ってもらって!」と次の地球温暖化の議論のために天気予報士・蓬莱大介氏が控えているのをわかっていて言うと一同爆笑。
これに野村アナが「わかりました。この話はまた黒木アナが戻ってきて私がそっちでボーっとしている時にやりましょう。」と締め、須田氏が「なんだその自虐的な対応は。」と嘆いて議論は終わった。
この後は、地球温暖化や経済問題などもっと子どもたちに説明しにくい難題を議論した。見逃し配信で見てもらえればと思う。
【文:境治】
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