マツタケ王国長野県では、掘っ建て小屋でマツタケをバクバク食べる?
2018.12.07
マツタケを食べたことは正直あまりない。お吸い物に切れ端が入っているのを噛んでみたとかその程度。昔上司のお供で行った接待の場で「マツタケの土瓶蒸し」が出てきて、そのかぐわしさに魅了されつつ、土瓶の中の大きめの切れ端を食べて食感を少しだけ堪能できたがそんなレベルだ。あれは“食べる”ものではなく、匂いをかぐものだと信じていた。だがマツタケ生産量一位の長野県では、県民たちが秋になると当たり前のようにマツタケをバクバク食べるというではないか!
12月6日放送の「秘密のケンミンSHOW」ではその長野県民のマツタケを特集。マツタケへの感覚が明らかに他県民とは違う実態に驚かされた。
何しろ街で出会う長野県民にマツタケについて聞いて回ると「食べて当然」だの「食べ放題」だの「親戚からもらう」だの、うらやましい言葉が次々に出てくる。庶民には高嶺の花で値札を見て恐れおののくもののはずのマツタケが、長野県民にずっと日常的な存在らしい。
12月6日放送の「秘密のケンミンSHOW」ではその長野県民のマツタケを特集。マツタケへの感覚が明らかに他県民とは違う実態に驚かされた。
何しろ街で出会う長野県民にマツタケについて聞いて回ると「食べて当然」だの「食べ放題」だの「親戚からもらう」だの、うらやましい言葉が次々に出てくる。庶民には高嶺の花で値札を見て恐れおののくもののはずのマツタケが、長野県民にずっと日常的な存在らしい。
中でもとくにマツタケの産地として有名な上田市は、より日常度が高いようだ。毎年秋になると、サンマのように当たり前に食べるという。あの高価なマツタケ様を数百円で買える大衆魚サンマと一緒にするのか?どういう感覚だよ。
そして上田市民が口々にいうのが「マツタケ小屋」という言葉。どうやら秋になるとそのマツタケ小屋に出かけて行ってたらふくマツタケを食すらしい。マツタケ様の小屋なのだから、小さくても千利休の庵のような渋いたたずまいをイメージするが、「掘っ建て小屋だけどね」とこともなげに言う。かくして番組スタッフが山道を登って探し当てたマツタケ小屋は、ビニルハウスで作られた、めちゃカジュアルな小屋だった。
そこにテーブルがずらりと並べられ、マツタケのコース料理を楽しむのだという。キャンプ場でバーベキューを食べるみたいな雰囲気だ。
登場したのはまず鍋にドーンとマツタケスライスがのっかったもの。これがマツタケのすき焼きで、マツタケをすき焼きの味付けの鍋で煮て卵で食べる料理だという。肉も入っているが鶏肉。さっぱりしていてマツタケの香りの邪魔をしないからだそうだ。
登場したのはまず鍋にドーンとマツタケスライスがのっかったもの。これがマツタケのすき焼きで、マツタケをすき焼きの味付けの鍋で煮て卵で食べる料理だという。肉も入っているが鶏肉。さっぱりしていてマツタケの香りの邪魔をしないからだそうだ。
すき焼きだけでなく、次々にマツタケドーン!な料理が出てくる。マツタケの土瓶蒸し、マツタケご飯、マツタケの茶碗蒸し、マツタケの天ぷら、そしてマツタケをそのまま焼いた姿焼き!最高かよ!パラダイスかよ!
このマツタケ小屋は9月になるとあちこちに期間限定で登場し、マツタケの楽しみ方として上田市民には定着しているそうだ。上田氏別府温泉観光協会の副会長・倉沢晴之介氏によれば、マツタケ小屋は昭和30年ごろに登場したもので、マツタケが大量に取れた時に山の中で焼いて食べたらおいしかったことから生まれたという。
他県民にとっては、香りを楽しむもので切れ端を食べるしかなかいマツタケが、ドーンと出てきてガツガツ食べる文化があるのが不思議でびっくりしてしまう。ぜひ来年の秋は、山道の奥へマツタケ小屋を目指して行ってみたい。他県で暮らしていると一生かかっても食べることがない量のマツタケを、一日でたらふく食べてみようではないか。一生の思い出になるかもしれない。
【文:境 治】
他県民にとっては、香りを楽しむもので切れ端を食べるしかなかいマツタケが、ドーンと出てきてガツガツ食べる文化があるのが不思議でびっくりしてしまう。ぜひ来年の秋は、山道の奥へマツタケ小屋を目指して行ってみたい。他県で暮らしていると一生かかっても食べることがない量のマツタケを、一日でたらふく食べてみようではないか。一生の思い出になるかもしれない。
【文:境 治】
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