YouTube登録者数93万人。芸人ユーチューバーの先駆けからトップランナーへ。「ガーリィレコードチャンネル」が見すえる今後
2021.12.15
まだほとんど芸人ユーチューバーがいなかった2017年にYouTubeチャンネルを立ち上げた吉本興業のお笑いコンビ「ガーリィレコード」のフェニックスさん(29)と高井佳佑さん(29)。そこに同期の雨野宮将明さん(29)と太郎さん(29)を加え、ユニット「ガーリィレコードチャンネル」として現在のYouTubeチャンネル登録者数は約93万人にもなっています。目隠しした二人がチャンバラで勝負をする“気配斬り”などテレビ番組でも採用される人気企画も生み出しましたが、12月25日には登録者数100万人を目指し、48時間以内にメンバー4人でハンバーガーを1000個食べるチャレンジを生配信します。YouTubeから人気が注目度が高まった新たなパターンの芸人さんでもありますが、今後目指すものとは。
―ハンバーガー1000個の企画はどのように思いつかれたのでしょう?
僕らの動画の中で餃子とかたこ焼きとかを100個食べる企画は結構やっていて、ハンバーガーも新商品が出たりするとそれを食べる企画もやってきたんです。
もともとそんな流れはあったので、100万人が見えてきた時に、そこにグイっと到達するための企画として、これまでの企画を大きく上回ることをやれたらなと。そう思ったのが90万人を突破したあたりのことでした。
高井:1000個ということは、単純計算で1人250個。それを48時間で食べるとなると、一睡もせずに食べ続けたとして10分で1つ食べ続けることになります。これはなかなかのことだとは自分たちでも思ってはいます(笑)。
―そもそもの話になりますが、YouTubeを始めるきっかけは?
フェニックス:もともと、僕らのコンビでゲームのキャラクターのモノマネ動画なんかを作って、それをTwitterとかにアップしてたんです。
それが誰かによって勝手にYouTubeに転載されていて、そこでバズっていた。ただ、もちろんそれは僕らの公式のYouTubeチャンネルではないので、吉本興業の社員さんから、公式のチャンネルを作ってそこでアップすることを提案されたんです。
それが2017年のことだったと思うんですけど、そんな感じで最初は流れのままというか、社員さんから言われて動画の置き場的に始めたものだったんです。
ただ、そこから雨野宮と太郎が加わって、どうせなら一回本格的に毎日アップしてみようかとなり、その流れが始まったのが2017年の夏。そこで反応があり、日々更新しているうちに今日に至るという感じなんです。
高井:当時は芸人の中でYouTubeをやっているという人もほとんどいなかったですし、手つかずの領域ではありました。
ただ、そうやって毎日アップするようになると、変化が出てきたんです。劇場のチケットの売れ行きが目に見えて良くなっていきまして。最初は「え、これは何なの?」という感じだったんですけど、途中で「YouTubeの効果があったんだ」と気づいて、そこからさらに動画をアップする意義を感じていきました。
フェニックス:チケットが急に売れるようになるとか分かりやすい変化があると、周りの芸人の目も変わってきて、少しずつ「すごいな」と見られるようにもなっていきました。さらに、新型コロナ禍でいろいろな方がYouTubeをされるようになったのも大きかったですね。そこで、ありがたいことに「どうやったら、そんなに数字が伸びるの?」といろいろな芸人さんから興味を持ってもらえた部分はあったと思います。
―ハンバーガー1000個の企画はどのように思いつかれたのでしょう?
僕らの動画の中で餃子とかたこ焼きとかを100個食べる企画は結構やっていて、ハンバーガーも新商品が出たりするとそれを食べる企画もやってきたんです。
もともとそんな流れはあったので、100万人が見えてきた時に、そこにグイっと到達するための企画として、これまでの企画を大きく上回ることをやれたらなと。そう思ったのが90万人を突破したあたりのことでした。
高井:1000個ということは、単純計算で1人250個。それを48時間で食べるとなると、一睡もせずに食べ続けたとして10分で1つ食べ続けることになります。これはなかなかのことだとは自分たちでも思ってはいます(笑)。
―そもそもの話になりますが、YouTubeを始めるきっかけは?
フェニックス:もともと、僕らのコンビでゲームのキャラクターのモノマネ動画なんかを作って、それをTwitterとかにアップしてたんです。
それが誰かによって勝手にYouTubeに転載されていて、そこでバズっていた。ただ、もちろんそれは僕らの公式のYouTubeチャンネルではないので、吉本興業の社員さんから、公式のチャンネルを作ってそこでアップすることを提案されたんです。
それが2017年のことだったと思うんですけど、そんな感じで最初は流れのままというか、社員さんから言われて動画の置き場的に始めたものだったんです。
ただ、そこから雨野宮と太郎が加わって、どうせなら一回本格的に毎日アップしてみようかとなり、その流れが始まったのが2017年の夏。そこで反応があり、日々更新しているうちに今日に至るという感じなんです。
高井:当時は芸人の中でYouTubeをやっているという人もほとんどいなかったですし、手つかずの領域ではありました。
ただ、そうやって毎日アップするようになると、変化が出てきたんです。劇場のチケットの売れ行きが目に見えて良くなっていきまして。最初は「え、これは何なの?」という感じだったんですけど、途中で「YouTubeの効果があったんだ」と気づいて、そこからさらに動画をアップする意義を感じていきました。
フェニックス:チケットが急に売れるようになるとか分かりやすい変化があると、周りの芸人の目も変わってきて、少しずつ「すごいな」と見られるようにもなっていきました。さらに、新型コロナ禍でいろいろな方がYouTubeをされるようになったのも大きかったですね。そこで、ありがたいことに「どうやったら、そんなに数字が伸びるの?」といろいろな芸人さんから興味を持ってもらえた部分はあったと思います。
©ytv
―知名度があるからといって数字が上がるわけではない。確かに、それがYouTubeの難しさとも言われますが、93万人にまでなった理由は何だと思われます?
フェニックス:これはね、僕らも本当に分からないんです(笑)。それが正直な思いです。ただ、周りの方から言ってもらうのは、僕らの動画はほとんど編集もしていないですし、ホームビデオ感があるというか、学生の頃のように仲間内で遊んでいる感じがあるのがいいと。そんな声はいただいたりもしています。
―4年前はほとんど誰も芸人さんでやっていなかったYouTubeですが、今は多くの芸人さんが当たり前のようにやっています。その変化の中で感じたことは?
太郎:3~4年前だったら、例えば先輩に誘われたりした時に「すみません、今日は動画の撮影なんで…」と言うと「動画?そんなのいいいじゃん!」という空気があったんですよね。
ネタ合わせとかライブなら「あ、ごめん、ごめん」となるところを、動画だと仕事と思われないというか、軽いものだと思われるといいますか。でも、今はそこきちんと仕事として認めてもらえたというか、明らかに「動画撮影でして」と言った時の皆さんの対応に変化が出てきている。それだけ動画というものへの意識がこの数年で変わったんだろうなと。
―もともとはコンビから始まって、今は同期のお二人を含めて4人での活動も増えていますが、これはユニットという感じなんですかね?
フェニックス:そうですね。それぞれの仕事ももちろんありますけど、4人を何と表現するかというと、ユニットという言葉になるんでしょうね。
雨野宮:もしくは、家族ですね。自他ともに認める。
太郎:百歩譲って“自”はともかく“他”も認めてくれるくらい(笑)?
雨野宮:NSCの同期で、そこから考えると10年ほど一緒ですから。もはや、本当に家族みたいなものですよ(笑)。
―人気ユーチューバーとなると“お金が儲かる”というイメージもありますが、実際のところはどうなのでしょうかね?
高井:4年前から比べると飛躍的に収入は上がりました。この4年の間で僕は結婚もできましたし。ただ、もともとがほとんど仕事がなかったので、今でも悠々自適な生活なんてことではないですけどね。
今の状態でいうと、保険を払って、税金払って、そして少しだけ貯蓄もできるくらい。それらいのイメージです。
ただ、この前、久々に実家に戻ったら、親と節税の話になりまして。これまで親からは常にお金の心配をされていたのに、そこで節税なんて話ができていることに自分でもびっくりはしましたね(笑)。
―今後、目指すべき方向性などは?
フェニックス:なかなか先のことは見通しにくい状況だとはおもうんですけど、ぼんやりとみんなで話しているのはこのまま50歳、60歳になっても今みたいなことをやっていたら、それはそれで面白いんだろうなということなんです。
その年になって、オナラではしゃいでいるのも、今とは違う面白さが出るだろうし、続けることに一つの意味はあるんだろうなと。
高井:さらに、僕らはもう年齢的に引退せざるをえなくなったら、そこから「二代目ガーリィレコードチャンネル」を誰か若い人に引き継いでもらう。伝統芸能の世界みたいに屋号を襲名していくくらいのことになっていたら、それも面白いものだなと思っています(笑)。
■ガーリィレコードチャンネル
お笑いコンビ「ガーリィレコード」が2017年に始めたYouTubeチャンネルに同期の雨野宮将明と太郎が加わり、4人のユニットとしてYouTubeチャンネル「ガーリィレコードチャンネル」を展開している。
フェニックス:これはね、僕らも本当に分からないんです(笑)。それが正直な思いです。ただ、周りの方から言ってもらうのは、僕らの動画はほとんど編集もしていないですし、ホームビデオ感があるというか、学生の頃のように仲間内で遊んでいる感じがあるのがいいと。そんな声はいただいたりもしています。
―4年前はほとんど誰も芸人さんでやっていなかったYouTubeですが、今は多くの芸人さんが当たり前のようにやっています。その変化の中で感じたことは?
太郎:3~4年前だったら、例えば先輩に誘われたりした時に「すみません、今日は動画の撮影なんで…」と言うと「動画?そんなのいいいじゃん!」という空気があったんですよね。
ネタ合わせとかライブなら「あ、ごめん、ごめん」となるところを、動画だと仕事と思われないというか、軽いものだと思われるといいますか。でも、今はそこきちんと仕事として認めてもらえたというか、明らかに「動画撮影でして」と言った時の皆さんの対応に変化が出てきている。それだけ動画というものへの意識がこの数年で変わったんだろうなと。
―もともとはコンビから始まって、今は同期のお二人を含めて4人での活動も増えていますが、これはユニットという感じなんですかね?
フェニックス:そうですね。それぞれの仕事ももちろんありますけど、4人を何と表現するかというと、ユニットという言葉になるんでしょうね。
雨野宮:もしくは、家族ですね。自他ともに認める。
太郎:百歩譲って“自”はともかく“他”も認めてくれるくらい(笑)?
雨野宮:NSCの同期で、そこから考えると10年ほど一緒ですから。もはや、本当に家族みたいなものですよ(笑)。
―人気ユーチューバーとなると“お金が儲かる”というイメージもありますが、実際のところはどうなのでしょうかね?
高井:4年前から比べると飛躍的に収入は上がりました。この4年の間で僕は結婚もできましたし。ただ、もともとがほとんど仕事がなかったので、今でも悠々自適な生活なんてことではないですけどね。
今の状態でいうと、保険を払って、税金払って、そして少しだけ貯蓄もできるくらい。それらいのイメージです。
ただ、この前、久々に実家に戻ったら、親と節税の話になりまして。これまで親からは常にお金の心配をされていたのに、そこで節税なんて話ができていることに自分でもびっくりはしましたね(笑)。
―今後、目指すべき方向性などは?
フェニックス:なかなか先のことは見通しにくい状況だとはおもうんですけど、ぼんやりとみんなで話しているのはこのまま50歳、60歳になっても今みたいなことをやっていたら、それはそれで面白いんだろうなということなんです。
その年になって、オナラではしゃいでいるのも、今とは違う面白さが出るだろうし、続けることに一つの意味はあるんだろうなと。
高井:さらに、僕らはもう年齢的に引退せざるをえなくなったら、そこから「二代目ガーリィレコードチャンネル」を誰か若い人に引き継いでもらう。伝統芸能の世界みたいに屋号を襲名していくくらいのことになっていたら、それも面白いものだなと思っています(笑)。
■ガーリィレコードチャンネル
お笑いコンビ「ガーリィレコード」が2017年に始めたYouTubeチャンネルに同期の雨野宮将明と太郎が加わり、4人のユニットとしてYouTubeチャンネル「ガーリィレコードチャンネル」を展開している。
©ytv
執筆者プロフィール
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
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