【ミヤネ屋・蓬莱さんのコラム】関西に日本最大規模の蓄電施設が!どんなことができる施設?

2025.02.28

和歌山県紀の川市に新しくできた「紀の川蓄電所」を見学させてもらいました。

どんなことができるのか?

電力が余った時には充電し、不足時には放電することで電力需給の安定化や自然の力を使ったエネルギー(太陽光、風力など)の導入に貢献できる施設です。

実は、電力は余ることも!?

電力というのは、作る側と必要とする側のエネルギーをちょうどにしないといけません。いま、日本各地で増えてきている太陽光エネルギー、実は、作りすぎて余ることもあるそうです。
昼間に作ったエネルギーを捨てるのはもったいない。貯めておいて必要な時にまた使える、これが蓄電所の役割です。
蓄電所は、災害の時などの予備電源かと思っていたけど、それだけではありません。
電力の調整役を担うことになります。
今までは、使いやすい火力発電が需給の調整役を担っていましたが、
今後、CO2を排出する火力発電の依存度を減らし、再生可能エネルギーの割合を増やしていく中で、蓄電所が新たなエネルギーの調整役として活躍していきそうです。

別の見方をすると、再生可能エネルギーを増やすのなら、大規模な蓄電所も必須です。
その第一歩が和歌山紀の川蓄電所というわけです。

再生可能エネルギー普及の鍵に!

ちなみに、日本の国土における太陽光パネルの設置面積は、世界第3位(中国・アメリカに次ぐ)です。すでに狭い国土に置けるだけ置いている状況です。自然を破壊してまで無理におくのも問題です。
そんな中、現在、置き型ではない、曲げられる太陽パネルが開発中で、ペロブスカイト太陽電池といいます。実用化はまだもう少し、水に弱い、発電量が弱いなどクリアしなければならない点がありますが、今後これが実用的になると、ビルの外壁などにも設置ができ、新しい未来が見えてくるかもしれません。

日本は、エネルギー資源の約9割が輸入に依存していて、自国でのエネルギー源が極端に乏しいのが実態です。海外のエネルギー価格の高騰が起こると、たちまち家計に影響が大きく出ます。自国で発電できる力は、ある程度培っていく必要があると思います。
再生可能エネルギーは、自然に左右されますので、これに頼り切ることはできませんが、今後、増やしていく過程で蓄電所の建設というのもポイントになってくるでしょう。
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