桜の季節限定 素敵な天気ことば

2021.03.22

桜の季節限定 素敵な天気ことば
©ytv
今年は各地で統計史上最も早い開花が相次ぎ、見頃の時期も例年より1週間から10日も早くなっています。
入学式の頃にはソメイヨシノは、関東から西の地域では散っているでしょう。ただ、遅咲きの八重桜などは桜吹雪の時期にギリギリ重なるかもしれません。

そんな桜の時期がもうやってきていますが、
この時期は天気予報の伝え方において腕の見せ所です。

例えば、桜の花びらを散らすような雨を「花散らしの雨」や「あいにくの雨」なんて言いますが、「桜流し」や「桜雨」なんていう風流な言葉もあります。僕は後者の表現の方が好きです。

雨風が強まる時は、花嵐(はなあらし)
満開の桜の花が落ちていく様を零れ桜(こぼれざくら)
寒の戻りがあると花冷え(はなびえ)

では、次の言葉の意味はなんでしょう?
「桜雲」
画:蓬莱大介
これは、桜の時期の曇り空・・という意味ではありません!
満開の桜が遠目から見たら白い雲のようにみえることから桜雲(おううん)といいます。

ちなみに、桜の時期の曇り空は、花曇り(はなぐもり)といいます。
画:蓬莱大介
昔から日本人がいかに桜という花を愛してきたか、数多ある呼び名から感じ取れますね。

風流な言葉をサラッと使える大人になりたいものです!
プロフィール
蓬莱大介(ほうらい・だいすけ)
気象予報士・防災士。1982年兵庫県明石市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2011年読売テレビ気象キャスター就任。 現在、読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」「かんさい情報ネットten.」「ウエークアップ」「a-yan」にレギュラー出演中。読売新聞(全国版)で連載記事「空を見上げて」を執筆。
著書 「クレヨン天気ずかん」(2016年主婦と生活社)
「空がおしえてくれること」(2019年 幻冬舎)
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