水卜ちゃんの金言「彼を幸せにします」
2023.03.28
WBCの余韻がいまだ続いているような、日本のテレビです。「もうさすがにええやろ」、と少しは思わなくもないですが、熱戦の名シーンが画面に登場すると、しっかり釘付けになっている私です。閉塞感にあふれた日々が続いている社会にあって、侍ジャパンの大活躍は、間違いなく私たちを元気にしてくれたに違いありません。
ちょっとしたWBCロスを感じ始めていたところに飛び込んできたのが、俳優の中村倫也さんと日本テレビアナウンサー、水卜麻美さんの結婚のニュース。3月25日土曜日の朝のことでした。中村倫也さんは、人気・実力を十二分に備えた俳優ですが、水卜さんは局のアナウンサー、すなわちサラリーマンです。これまでは、ネットニュース等に出てくる、「〇〇アナウンサー交際報道」とか、「▽▽テレビの◇◇アナウンサー、入籍」という見出しを見るたび、サラリーマンのプライベートに大騒ぎするメディアに些かの違和感を持って受け止めていた私ですが、今回の場合は突き抜けていましたね。参りました!という感じです。
もちろんお相手が中村さんということは大いにありますが、何よりも「中村倫也&水卜麻美」というカップルだけに、世間がこの上なく大いに祝福ムードに包まれたのでしょう。同時に「思いっきり驚いた」という感情が上乗せされたのではないでしょうか。
週明け27日の月曜日、水卜さんがメイン司会を務める情報番組、「ZIP!」の冒頭で、彼女は、共演の風間俊介さんに突っ込まれつつ、嬉しそうに、けれど恥ずかしそうに自身の結婚報告をしていました。近畿地区ではその時間、読売テレビの「朝生ワイドす・またん!」が放送されていましたが、しっかりとその後のコーナーで時間を割いて、お二人の結婚について、「ZIP!」の映像を交えて紹介していました。系列局だけではありません。TBSテレビ系では安住紳一郎アナウンサーが、フジテレビ系では永島優美アナウンサーが、テレビ朝日系では、かつての日本テレビの先輩にあたる羽鳥慎一アナウンサーが、それぞれ担当番組の中で、祝福の言葉を述べていました。こういう流れもかなり珍しいことではないかと思います。系列を超えて祝福をしたくなる、それこそが水卜さんの魅力、キャラクターなのかもしれません。
水卜麻美さんが「ZIP!」でおっしゃった、「彼(中村さん)を私が幸せにします!」という言葉がとても印象に残っています。「幸せにしてください」でなく、「幸せになります」でもなく、「彼を幸せにします」。凛としたとてもいい表現だなあと感心しました。中村さんともども、水卜さんの人気もまだまだ続きそうです。
執筆者プロフィール
影山貴彦
同志社女子大学メディア創造学科教授
(メディアエンターテインメント)
コラムニスト
元毎日放送(MBS)プロデューサー・名誉職員
ABCラジオ番組審議会委員長
毎日新聞等にコラム連載中
著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」、「テレビのゆくえ」、
「おっさん力(ぢから)」など
ちょっとしたWBCロスを感じ始めていたところに飛び込んできたのが、俳優の中村倫也さんと日本テレビアナウンサー、水卜麻美さんの結婚のニュース。3月25日土曜日の朝のことでした。中村倫也さんは、人気・実力を十二分に備えた俳優ですが、水卜さんは局のアナウンサー、すなわちサラリーマンです。これまでは、ネットニュース等に出てくる、「〇〇アナウンサー交際報道」とか、「▽▽テレビの◇◇アナウンサー、入籍」という見出しを見るたび、サラリーマンのプライベートに大騒ぎするメディアに些かの違和感を持って受け止めていた私ですが、今回の場合は突き抜けていましたね。参りました!という感じです。
もちろんお相手が中村さんということは大いにありますが、何よりも「中村倫也&水卜麻美」というカップルだけに、世間がこの上なく大いに祝福ムードに包まれたのでしょう。同時に「思いっきり驚いた」という感情が上乗せされたのではないでしょうか。
週明け27日の月曜日、水卜さんがメイン司会を務める情報番組、「ZIP!」の冒頭で、彼女は、共演の風間俊介さんに突っ込まれつつ、嬉しそうに、けれど恥ずかしそうに自身の結婚報告をしていました。近畿地区ではその時間、読売テレビの「朝生ワイドす・またん!」が放送されていましたが、しっかりとその後のコーナーで時間を割いて、お二人の結婚について、「ZIP!」の映像を交えて紹介していました。系列局だけではありません。TBSテレビ系では安住紳一郎アナウンサーが、フジテレビ系では永島優美アナウンサーが、テレビ朝日系では、かつての日本テレビの先輩にあたる羽鳥慎一アナウンサーが、それぞれ担当番組の中で、祝福の言葉を述べていました。こういう流れもかなり珍しいことではないかと思います。系列を超えて祝福をしたくなる、それこそが水卜さんの魅力、キャラクターなのかもしれません。
水卜麻美さんが「ZIP!」でおっしゃった、「彼(中村さん)を私が幸せにします!」という言葉がとても印象に残っています。「幸せにしてください」でなく、「幸せになります」でもなく、「彼を幸せにします」。凛としたとてもいい表現だなあと感心しました。中村さんともども、水卜さんの人気もまだまだ続きそうです。
執筆者プロフィール
影山貴彦
同志社女子大学メディア創造学科教授
(メディアエンターテインメント)
コラムニスト
元毎日放送(MBS)プロデューサー・名誉職員
ABCラジオ番組審議会委員長
毎日新聞等にコラム連載中
著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」、「テレビのゆくえ」、
「おっさん力(ぢから)」など
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