「上毛かるた」に群馬県民が沸騰し、ツイッタートレンド入り!これぞケンミン文化だ!

2019.04.05

「上毛かるた」に群馬県民が沸騰し、ツイッタートレンド入り!これぞケンミン文化だ!
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4月4日放送の「秘密のケンミンSHOW」は平成最後の大カミングアウトSPと題した2時間スペシャル。大ネタが連発されたが、中でも盛り上がったのが「上毛かるた」だ。

この番組の初回放送でも扱った、ケンミン文化中のケンミン文化!群馬県民なら子どもの頃誰しも熱中し、大人になってもすべてを空で言えるほど根づいている。群馬県民に言わせると、「群馬は上毛かるたでつながっている」ほど重要だし、「死ぬまで言える!」ほど身体に染み込んでいるという。
放送中にツイッターでも「上毛かるた」がグイグイ盛り上がり、なんとトレンド入りしていた!タイムラインでも、秒速でツイートが流れていく。「上毛かるた」に熱くなったグンマーたちがエキサイトしたのだろう。むむむ!そこまで盛り上がるのはなぜだ?!
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「上毛かるた」は敗戦で打ちひしがれた群馬県民に郷土愛を育んでもらおうと、県内の名所旧跡や、群馬出身の偉人を題材に考案されたもので、44種類の札で構成されている。群馬県民はとにかく、これを完全に覚えている。過去の放送でも7人の群馬県民タレントが声を揃えて「の・・・登る榛名のキャンプ村」と答える場面があって、その様は壮観だった。

それにしてもこの「上毛かるた」、どうしても百人一首と比べてしまうので、格調の違いに他県民としては違和感が拭えない。「の・・・登る榛名のキャンプ村」って・・・かるたの題材としてどうなの?他にも「そ・・・揃いの支度で八木節音頭」とか「み・・・水上、谷川スキーと登山」って、あんまり文学の香りがしないんですけど。一つ一つの札には、題材にちなんだ絵が描かれていて、その絵のクオリティが微妙に微妙なのも特徴的だ。もちろん群馬県民だって、そんなことはわかっているのだろう。そこをまた楽しんでいるように見える。「よ・・・世のちり洗う四万温泉」の札には裸の人物が描かれていて、この札については妙にみんな照れながら語るのが面白い。
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それにしても群馬県民が「上毛かるた」を語る時の熱さと言ったらない。いや、少し暑苦しいと言ってもいいかもしれない。というのは、群馬県民は子どもの頃に上毛かるたの大会に必ず参加するのだという。かなり本格的で真剣な大会で、選考会を経て選手に選ばれると地区大会を勝ち抜き県大会での優勝を目指す。その子どもたちがもう、みんな真剣この上ない。青春を費やしてしのぎあう。この大会を通じて、「上毛かるた」に“洗脳”されてしまう。
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番組では藤岡市代表高学年チームにフォーカスし、大会を追った。会場は「ぐんま武道館」という体育館で、なんだか気分がアガる。勝ち抜いた300人の精鋭選手たちが優勝目指して力を出し合う。藤岡市代表チームは予選リーグを順調に勝利を収めていったのだが、甘楽郡代表との試合では、正直ひとまわりレベルが上の相手に歯が立たない。甘楽には負けてしまい、予選リーグ内での総合成績は互角で終わった。ところが・・・同点のはずが敗退になってしまう。同点の場合、「つ」の札を取ったチームが勝ちになるのがルールだという。「つ」の札は「鶴舞う形の群馬県」で、郷土愛のために生まれた「上毛かるた」の中で価値が高い、ということなのだろう。
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悔し泣きにくれる藤岡市代表高学年チームの姿に、見ているこっちまで目頭が熱くなってしまった。
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そうか!上毛かるたに熱くなる群馬県民の気持ちがわかった気がした。子どもながら全身全霊をかけて戦った経験が、そしてそれを見守り応援する空気が、群馬県民の心を熱くしてきたのだ。正直、少し小馬鹿にしていた「上毛かるた」だが、なんだかけっこうリスペクトする気持ちになってきた。これぞケンミン文化!これからも、群馬の皆さんにはこの郷土かるたを大切にしていってもらえればと思う。

【文:境 治】
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