『伯方の塩』2代目声優ついに決定!オーディションの裏で起きたドタバタ奮闘記
2019.09.27
『伯方の塩』(伯方塩業)のテレビCMでおなじみの「♪は・か・た・の・し・お」。
このサウンドロゴを歌う2代目声優オーディションの結果が9月17日に発表された。
見事グランプリに輝き、2代目となったのは、男女2人組のNovembreさん。現在同社の特設サイトで受賞作品を聞くことができる。
当初、結果の発表は9月2日の予定だったが、予想をはるかに超える応募数があったため、審査期間は1か月延長され、発表も2週間ズレ込むことに。その裏にはさまざまなドタバタがあったようだ。
そこで今回は、このオーディションの舞台裏に迫る。そもそもなぜ2代目を募集することになったのか。教えてくれたのは同社の営業企画・プロモーショングループの井上純平さん。
--やっと結果が発表できて、ちょっとホッとしているところですか。
「そうですね(苦笑)。予想以上のご応募をいただいたことで、発表を延期せざるを得なかったことは、本当に申し訳なかったです。すべての応募作品を聞かせていただいたうえで審査を行うとなると、どうしても時間的に厳しくなってしまいまして……。ただ、もっとご批判の声をいただくかと思ったのですが、『きちんと審査している証拠だから』『楽しみに待っています』などの好意的なご意見をたくさんいただきまして、本当にありがたかったです」
--応募数は2600件を超えたそうですが、どのぐらいを予想していたんですか。
「正直に申し上げますと1件もないんじゃないかと。冗談で「自分たちで応募しようか」と言っていたぐらいです」
--そうなんですね。
「ところが、フタを開けてみると、ひとつの音声データや動画の中に何種類もの『♪は・か・た・の・し・お』が入っているものも多くございました。6文字のフレーズに、皆さん本当に真剣に取り組んでくださっていたため、審査に思った以上の時間が掛かってしまいました」
--ということは実際に聞いた「♪は・か・た・の・し・お」は2600よりも多かったわけですね。
「そういうことになります」
--そもそもどうして2代目の声優を募集することに?
「ここ数年、健康志向の高まりから減塩が進み、同時に1から料理をするご家庭も減っておりまして、塩の消費量が落ち込んでいるんですね。そのことに業界全体で危機感を抱いています。そんな中で、特に若い世代の方々に塩に興味を持っていただくにはどうすればいいだろうかと。そこで弊社のツイッターをフォローしていただき、そこから塩の情報を発信していけばいいのではないかと考えました。おかげさまで『♪は・か・た・の・し・お』のサウンドロゴは若い方々にも認知していただいておりますので、それを活かす企画がいいのではないかと」
--だから応募はツイッター限定だったんですね。
「そうなんです。ただ実際には、一度もツイッターを利用したことがないという、ご年配の方からも『応募したいが、方法がわからない』というお問い合わせをいただきまして。それほど詳しくお伝えすることはできなかったのですが、ツイッターのアプリのダウンロード方法やアカウントの登録の方法などをご説明したり……」
--すごいですね。「ご自分で調べてください」とは?
「いえ、それは言えないです。せっかく応募を考えてくださっているんですから、方法だけでもサポートしなければと」
--いい会社ですね(笑)。審査はどのような形になったんですか。予想を超える応募があったことで、変更せざるを得ない点なども出てきたと思うんですが。
「おっしゃる通りです。正直に申し上げますと、最初は審査基準すら曖昧で……。唯一、決まっていたことと言えば、『は・か・た・の・しお』のみの審査です。投稿の多くは動画や追加で歌詞も作って頂いていましたが、この短いフレーズの中にいかに「伯方の塩」への思いが込められているかということです。それ以外は応募が増えていく中で、基準を定めていきました。
それで選考は三次審査まで設けました。一次審査は私たちプロモーショングループと代理店、総合プロデューサーの高瀬氏ですべての応募作品を聞いてある程度の本数に絞り込み、二次審査では松山本社と伯方工場・大三島工場の中から性別・年代別で代表者を選び、審査しました。そして最終の三次審査には経営陣が加わり、それぞれが持ち点を投票する形で決めさせていただきました」
--審査方法を考えて実践していくだけでも時間がかかりますよね。で、2代目は男女2人組のNovembreさんになりましたが、決め手はどこだったんですか。
「とてもやわらかい歌い方で、心地良く聞けることです。現在、テレビCMで使用しているフレーズはとても力強い歌い方ですから、同じリズムでもこんなにイメージが変わるのかというのがありましたね」
このサウンドロゴを歌う2代目声優オーディションの結果が9月17日に発表された。
見事グランプリに輝き、2代目となったのは、男女2人組のNovembreさん。現在同社の特設サイトで受賞作品を聞くことができる。
当初、結果の発表は9月2日の予定だったが、予想をはるかに超える応募数があったため、審査期間は1か月延長され、発表も2週間ズレ込むことに。その裏にはさまざまなドタバタがあったようだ。
そこで今回は、このオーディションの舞台裏に迫る。そもそもなぜ2代目を募集することになったのか。教えてくれたのは同社の営業企画・プロモーショングループの井上純平さん。
--やっと結果が発表できて、ちょっとホッとしているところですか。
「そうですね(苦笑)。予想以上のご応募をいただいたことで、発表を延期せざるを得なかったことは、本当に申し訳なかったです。すべての応募作品を聞かせていただいたうえで審査を行うとなると、どうしても時間的に厳しくなってしまいまして……。ただ、もっとご批判の声をいただくかと思ったのですが、『きちんと審査している証拠だから』『楽しみに待っています』などの好意的なご意見をたくさんいただきまして、本当にありがたかったです」
--応募数は2600件を超えたそうですが、どのぐらいを予想していたんですか。
「正直に申し上げますと1件もないんじゃないかと。冗談で「自分たちで応募しようか」と言っていたぐらいです」
--そうなんですね。
「ところが、フタを開けてみると、ひとつの音声データや動画の中に何種類もの『♪は・か・た・の・し・お』が入っているものも多くございました。6文字のフレーズに、皆さん本当に真剣に取り組んでくださっていたため、審査に思った以上の時間が掛かってしまいました」
--ということは実際に聞いた「♪は・か・た・の・し・お」は2600よりも多かったわけですね。
「そういうことになります」
--そもそもどうして2代目の声優を募集することに?
「ここ数年、健康志向の高まりから減塩が進み、同時に1から料理をするご家庭も減っておりまして、塩の消費量が落ち込んでいるんですね。そのことに業界全体で危機感を抱いています。そんな中で、特に若い世代の方々に塩に興味を持っていただくにはどうすればいいだろうかと。そこで弊社のツイッターをフォローしていただき、そこから塩の情報を発信していけばいいのではないかと考えました。おかげさまで『♪は・か・た・の・し・お』のサウンドロゴは若い方々にも認知していただいておりますので、それを活かす企画がいいのではないかと」
--だから応募はツイッター限定だったんですね。
「そうなんです。ただ実際には、一度もツイッターを利用したことがないという、ご年配の方からも『応募したいが、方法がわからない』というお問い合わせをいただきまして。それほど詳しくお伝えすることはできなかったのですが、ツイッターのアプリのダウンロード方法やアカウントの登録の方法などをご説明したり……」
--すごいですね。「ご自分で調べてください」とは?
「いえ、それは言えないです。せっかく応募を考えてくださっているんですから、方法だけでもサポートしなければと」
--いい会社ですね(笑)。審査はどのような形になったんですか。予想を超える応募があったことで、変更せざるを得ない点なども出てきたと思うんですが。
「おっしゃる通りです。正直に申し上げますと、最初は審査基準すら曖昧で……。唯一、決まっていたことと言えば、『は・か・た・の・しお』のみの審査です。投稿の多くは動画や追加で歌詞も作って頂いていましたが、この短いフレーズの中にいかに「伯方の塩」への思いが込められているかということです。それ以外は応募が増えていく中で、基準を定めていきました。
それで選考は三次審査まで設けました。一次審査は私たちプロモーショングループと代理店、総合プロデューサーの高瀬氏ですべての応募作品を聞いてある程度の本数に絞り込み、二次審査では松山本社と伯方工場・大三島工場の中から性別・年代別で代表者を選び、審査しました。そして最終の三次審査には経営陣が加わり、それぞれが持ち点を投票する形で決めさせていただきました」
--審査方法を考えて実践していくだけでも時間がかかりますよね。で、2代目は男女2人組のNovembreさんになりましたが、決め手はどこだったんですか。
「とてもやわらかい歌い方で、心地良く聞けることです。現在、テレビCMで使用しているフレーズはとても力強い歌い方ですから、同じリズムでもこんなにイメージが変わるのかというのがありましたね」
みんな大好き!伯方の塩の
— Novembre (@novembre_11) June 26, 2019
2代目声優オーディションに
エントリーします!😋
あいうえお作文風にしてみました!笑
ぜひ拡散してくださーい🎉🎉
は たらく
か ていの
た のもしい味方
の ぞいたキッチン
し あわせの音色
お いしいご飯の決め手
は ・か・た・の・しお♪#はかたのしおオーディション pic.twitter.com/TryAaciEyV
2代目に決定したNovembreさんの応募ツイート
--2代目はWeb広告が活躍の場になるそうですが、具体的には。
「まずは応募していただいた作品に『こちらが2代目の方です』のようなフリップを付けた動画をネット上で公開したいと思っています。それ以降は、これからお二人とご相談させていただくことになっていまして。楽しみにしていただければと思います」
--それにしても今回、改めて「♪は・か・た・の・し・お」の人気のすごさを知ることになりました。
「ありがとうございます。弊社にとっても予想外のことが次々に起きまして(苦笑)。これだけ盛り上がったのも1987年から約30年間、ずっとCMで使い続けてきたからだと思います」
--初代のフレーズを歌っている方は偉大ですね。
「そうですね。ただ、それが誰なのかは不明なんですよ。弊社でも一度調べたことがあるのですが、当時の広告代理店は倒産、CM制作会社もすでに廃業していまして、CM制作会社が用意したスタジオミュージシャンということまでしかわからなかったんです。しかし、弊社としてはそれでもいいのかなと。そんな謎めいたところも含めて、いろいろなところで話題にしていただけるのではないかと思っておりますので。これからも変わらず使っていきたいと思います」
【文:井出 尚志】
「まずは応募していただいた作品に『こちらが2代目の方です』のようなフリップを付けた動画をネット上で公開したいと思っています。それ以降は、これからお二人とご相談させていただくことになっていまして。楽しみにしていただければと思います」
--それにしても今回、改めて「♪は・か・た・の・し・お」の人気のすごさを知ることになりました。
「ありがとうございます。弊社にとっても予想外のことが次々に起きまして(苦笑)。これだけ盛り上がったのも1987年から約30年間、ずっとCMで使い続けてきたからだと思います」
--初代のフレーズを歌っている方は偉大ですね。
「そうですね。ただ、それが誰なのかは不明なんですよ。弊社でも一度調べたことがあるのですが、当時の広告代理店は倒産、CM制作会社もすでに廃業していまして、CM制作会社が用意したスタジオミュージシャンということまでしかわからなかったんです。しかし、弊社としてはそれでもいいのかなと。そんな謎めいたところも含めて、いろいろなところで話題にしていただけるのではないかと思っておりますので。これからも変わらず使っていきたいと思います」
【文:井出 尚志】
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