「いつか自分も」。注目の元キャビンアテンダント芸人・CRAZY COCOを支えるあこがれの人への思い
2023.01.12
エミレーツ航空のキャビンアテンダント経験を活かしたネタでSNSを主戦場に注目度が急上昇しているのがCRAZY COCOさん(36)です。新型コロナ罹患をきっかけに「本当にやりたいことをやろう」と芸人の道へ。キャリア1年弱ながら、あらゆる番組から声がかかる存在にもなっていますが、歩みを支えているのはあこがれの人への思いでもありました。
―社会に出てすぐキャビンアテンダントになられたんですか?
大学を卒業して最初に就職した会社が商社でして、そこからエミレーツ航空に転職しました。さらに、英語学習コンサルタント、海外商社、外国の方の就労サポートと職を変えて、就労サポートをしていた昨年新型コロナに罹患したんです。
39度以上の熱が1週間続いて、結局2週間入院することになったんですけど、ベッドの上で考えたんです。「もし、このまま命を落としたら後悔するだろうな」と。
そう思って、芸人という仕事を意識するようになり、ネットで調べてみると女性限定のお笑いの大会「THE W」がちょうどエントリー期間だった。とにかく応募してみたら準決勝までは進むことができて、そこで吉本興業の方からお声がけをいただき、昨年4月から所属することになった。これが今までの大まかな流れなんです。
―小さな頃からお笑いに興味があったのですか?
大阪で生まれたので、小さな頃から吉本新喜劇を見ながら育ちましたし、2歳から親がクラシックバレエを習わせてくれたこともあって“人前で何かをする”ことには興味を持ってはいました。
ただ、私は合理的というか現実的なところもあって、仕事として芸人さんを見た時に、収入や安定性などを考えると、なかなか踏み出せない。だったら、仕事はきっちりとした仕事に就いて、楽しみとしてお笑いを見る。それが一番いいんだろうなと思っていたんです。
とはいえ、よく考えてみると、いろいろな仕事をしつつ考えていることはいつも同じで「人を笑顔にしたい」という思いがずっとあったなと。そんなことを病院で考える中で、思い切って一歩を踏み出したんです。
―活動の軸はSNS?
そうですね。舞台には全然立ってないので、基本的にInstagramやYouTubeにアップする短いネタ動画を考えて収録するというのが日々の活動になっています。
最初、吉本に入った時にマネージャーさんとも話をしたんですけど、私はスタートがかなり遅いので、劇場で勝ち上がって賞レースで結果を出してメディアからもお呼びがかかるようになって…という普通のルートでいくと時間がなさすぎる。
だったら、何かしらショートカットできる道はないだろうかと考えて、今のスタイルになったんです。なので、基本はSNSで、それを見てお声がけいただく番組などに出演をさせてもらう。それがベースの動きです。
なので、劇場などで広く芸人さんとお会いするという機会は皆無なので、なかなかそこの人間関係ができないという部分もあります。
―社会に出てすぐキャビンアテンダントになられたんですか?
大学を卒業して最初に就職した会社が商社でして、そこからエミレーツ航空に転職しました。さらに、英語学習コンサルタント、海外商社、外国の方の就労サポートと職を変えて、就労サポートをしていた昨年新型コロナに罹患したんです。
39度以上の熱が1週間続いて、結局2週間入院することになったんですけど、ベッドの上で考えたんです。「もし、このまま命を落としたら後悔するだろうな」と。
そう思って、芸人という仕事を意識するようになり、ネットで調べてみると女性限定のお笑いの大会「THE W」がちょうどエントリー期間だった。とにかく応募してみたら準決勝までは進むことができて、そこで吉本興業の方からお声がけをいただき、昨年4月から所属することになった。これが今までの大まかな流れなんです。
―小さな頃からお笑いに興味があったのですか?
大阪で生まれたので、小さな頃から吉本新喜劇を見ながら育ちましたし、2歳から親がクラシックバレエを習わせてくれたこともあって“人前で何かをする”ことには興味を持ってはいました。
ただ、私は合理的というか現実的なところもあって、仕事として芸人さんを見た時に、収入や安定性などを考えると、なかなか踏み出せない。だったら、仕事はきっちりとした仕事に就いて、楽しみとしてお笑いを見る。それが一番いいんだろうなと思っていたんです。
とはいえ、よく考えてみると、いろいろな仕事をしつつ考えていることはいつも同じで「人を笑顔にしたい」という思いがずっとあったなと。そんなことを病院で考える中で、思い切って一歩を踏み出したんです。
―活動の軸はSNS?
そうですね。舞台には全然立ってないので、基本的にInstagramやYouTubeにアップする短いネタ動画を考えて収録するというのが日々の活動になっています。
最初、吉本に入った時にマネージャーさんとも話をしたんですけど、私はスタートがかなり遅いので、劇場で勝ち上がって賞レースで結果を出してメディアからもお呼びがかかるようになって…という普通のルートでいくと時間がなさすぎる。
だったら、何かしらショートカットできる道はないだろうかと考えて、今のスタイルになったんです。なので、基本はSNSで、それを見てお声がけいただく番組などに出演をさせてもらう。それがベースの動きです。
なので、劇場などで広く芸人さんとお会いするという機会は皆無なので、なかなかそこの人間関係ができないという部分もあります。
©ytv
―SNSだと自分の作業になりますから、他者との接点がなかなかないですもんね。
本当にその通りなんですけど、数少ない接点の中でも本当に感銘を受けた出会いもいただきました。
昨年テレビ番組でネタをさせてもらった時に、その番組にアンミカさんも出てらっしゃったんです。私はネタをするだけだったので出演時間は2~3分だったんですけど、すぐに私のSNSをフォローしてくださり、ダイレクトメッセージもくださったんです。
私自身もアンミカさんのファンでしたし、その方から連絡をもらえただけでもうれしかったんですけど、今度は読売テレビの番組に私が呼んでもらってメイク室でメイクをしてもらっている時に、後ろの廊下をアンミカさんがサッと通られたんです。
アンミカさんだと思ったものの、メイクをしていただいている最中だったので「後からごあいさつに行ければ」と思っていたところ、アンミカさんの方から私のところに来てくださり「COCOちゃん、メッチャ面白いな!ホンマに頑張ってね!」と言ってくださったんです。
本来、私からごあいさつをすべきだし、そもそも、少し番組で共演させてもらっただけの私にも本当にやさしく、愛をもって接してくださる。もちろん、アンミカさんは芸人さんではないんですけど、私も人間としてこういう人にならないといけないと強く思った瞬間でもありました。
私なんかはまだまだですけど、まずレギュラー番組をなんとか一つは持てるように頑張る。そして、SNSのみならず多くの人に知っていただく。この形がなんとか作れたらなというのが今の仕事での目標です。
そして、アンミカさんがしてくださったように、自分も人にやさしくする。こちらは大きくてどこまでも終わりのない目標ですけど(笑)、少しでも近づけるように積み重ねをしていけたらなと思っています。
■CRAZY COCO(クレイジーココ)
1986年9月6日生まれ。大阪府出身。本名・井上徳子(いのうえ・のりこ)。大学を卒業し就職した商社からエミレーツ航空のキャビンアテンダントに転職。2021年に新型コロナウイルスに感染し「本当にやりたいことをやろう」と思い芸人を目指す。同年の「女芸人№1決定戦THE W」でアマチュアとして準決勝進出。吉本興業担当者から声をかけられ、22年から同社所属になる。YouTubeやSNSを主戦場に注目を集めている。
執筆者プロフィール
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
本当にその通りなんですけど、数少ない接点の中でも本当に感銘を受けた出会いもいただきました。
昨年テレビ番組でネタをさせてもらった時に、その番組にアンミカさんも出てらっしゃったんです。私はネタをするだけだったので出演時間は2~3分だったんですけど、すぐに私のSNSをフォローしてくださり、ダイレクトメッセージもくださったんです。
私自身もアンミカさんのファンでしたし、その方から連絡をもらえただけでもうれしかったんですけど、今度は読売テレビの番組に私が呼んでもらってメイク室でメイクをしてもらっている時に、後ろの廊下をアンミカさんがサッと通られたんです。
アンミカさんだと思ったものの、メイクをしていただいている最中だったので「後からごあいさつに行ければ」と思っていたところ、アンミカさんの方から私のところに来てくださり「COCOちゃん、メッチャ面白いな!ホンマに頑張ってね!」と言ってくださったんです。
本来、私からごあいさつをすべきだし、そもそも、少し番組で共演させてもらっただけの私にも本当にやさしく、愛をもって接してくださる。もちろん、アンミカさんは芸人さんではないんですけど、私も人間としてこういう人にならないといけないと強く思った瞬間でもありました。
私なんかはまだまだですけど、まずレギュラー番組をなんとか一つは持てるように頑張る。そして、SNSのみならず多くの人に知っていただく。この形がなんとか作れたらなというのが今の仕事での目標です。
そして、アンミカさんがしてくださったように、自分も人にやさしくする。こちらは大きくてどこまでも終わりのない目標ですけど(笑)、少しでも近づけるように積み重ねをしていけたらなと思っています。
■CRAZY COCO(クレイジーココ)
1986年9月6日生まれ。大阪府出身。本名・井上徳子(いのうえ・のりこ)。大学を卒業し就職した商社からエミレーツ航空のキャビンアテンダントに転職。2021年に新型コロナウイルスに感染し「本当にやりたいことをやろう」と思い芸人を目指す。同年の「女芸人№1決定戦THE W」でアマチュアとして準決勝進出。吉本興業担当者から声をかけられ、22年から同社所属になる。YouTubeやSNSを主戦場に注目を集めている。
執筆者プロフィール
中西 正男(なかにし まさお)
1974年生まれ。大阪府枚方市出身。立命館大学卒業後、デイリースポーツ社に入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚などを大阪を拠点に取材。桂米朝師匠に、スポーツ新聞の記者として異例のインタビューを行い、話題に。2012年9月に同社を退社後、株式会社KOZOクリエイターズに所属し、テレビ・ラジオなどにも活動の幅を広げる。現在、朝日放送テレビ「おはよう朝日です」、読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」などにレギュラー出演。また、Yahoo!、朝日新聞、AERA.dotなどで連載中。
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