べた焼き?まんぼ焼き?え?京都の人も粉もん食べるの?

2020.03.06

べた焼き?まんぼ焼き?え?京都の人も粉もん食べるの?
©ytv
関西の粉もんは、大阪を中心にお好み焼きやたこ焼きをソースやマヨこってりで食べる濃い食文化。同じ関西でもおばんざいなど薄味の京都の人は縁遠い文化のはず。

ところが、意外に京都の人も粉もんが好きだとの情報を聞きつけた!しかも奥が深くレベルが高いなどと言う人もいる。えー?!ほんと?あの上品な京都の人たちがこってりのお好み焼きやたこ焼きを食べるとは到底思えないんですけど。

ところが京都市で街ゆく人に粉もんについて聞くと、「たこ焼きでたこパーやりますよ」「中学時代はお好み焼き屋に行くと同級生がいた」とか、大阪人みたいなことを言う。「うちにたこ焼き器ありますよ」って、ほんまかいな?!
©ytv
実は京都市はソースの年間支出金額で大阪を抜いて1位と、意外にもコテコテの粉もん文化にまみれているのだ。独特のお好み焼き「まんぼ焼き」を出してくれるというお好み焼き屋さん「山本まんぼ」に行ってみると、路地裏の目立たない店に京都府民がぎっしり満卓!

その「まんぼ焼き」を見ると、お好み焼きらしきものに焼きそばが乗ってる!しかも濃いソースの焼きそばだ。さらに上には京都らしく九条ネギがたっぷりかかっているのはいいとして、真ん中に生卵?!
©ytv
京都府民の皆さん、出てきたまんぼ焼きに生卵をとろりとまとわせうまく口に入れていく。はふはふ食べたら何やらジョッキで白いビール的な飲み物をゴクゴクやってる。「酎ハイにビールの泡のっけたやつ」ってなにそれ?
©ytv
お好み焼きに焼きそばが入っているのは、つまり広島のお好み焼きじゃないの?でもまんぼ焼きの焼きそばはえらく濃いソースで味付けされてて、広島のと随分違う。作るのを見ていると、焼きそばは麺をお好みに入れる前に普通に鉄板で完成させたものをお好み焼きに入れていた。広島のとは、根本的に違うんだな。

京都のお好み焼きは基本が「べた焼き」で、大阪のように具と混ぜて焼くのではなく、クレープのように薄く伸ばして作る重ね焼き。独特なのだ。
©ytv
たこ焼きも、大阪のと少し違う。タコとともにキャベツを入れるのがまず不思議。そしてかなーりの時間をかけて焼く。大阪のは5分くらいで焼き上げるけど、京都のたこ焼きは15〜20分も焼いてカリカリになったら出来上がり。焦げた部分の食感も楽しむたこ焼きが京都流らしい。
©ytv
バリバリの京男、西村和彦に言わせると「京都の粉もんは扱って欲しくなかった。裏の食べ物だから」ということだそうだ。他県民には「京都の上っ面だけしか見せたくなかった」とまで言う。「大阪と一緒にして欲しくない」って大阪よりずっとこってりの粉もん食べてたやん!

相変わらず上から目線だなあ、京都府民。と言いつつも、今度行ったら食べてみたい、京都のお好み焼き。まんぼ焼きと、白い変わった酎ハイでいい気分を味わいたいなあ。

【文:境 治】
この記事を共有する

新着記事

新着記事一覧へ

アクセスランキング