青森県民は、ねぶた祭りとねぷた祭りと立佞武多祭りに血が騒ぐ!
2019.09.21
青森の祭りといえば?そう、ねぶた祭りだ。巨大な山車を勇壮に引き回し、人びとがラッセラー!と叫びながらぴょんぴょん飛び跳ねる。山車は古典を題材に、武将の勇ましい姿を立体的に表現したもので、夜に煌々と光りながら街を回る姿はなんとも美しい。そして独特の浴衣を着た跳人(はねと)たちが跳ねる様子は、あまりにエネルギッシュで圧倒される。自己主張を強くしないイメージの青森県民がねぶた祭りでは豹変したように、「ラッセ、ラッセ、ラッセラー!」と叫びながら集団で叫ぶ。東北の眠っていたパワーが炸裂する祭りだ。
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このねぶた祭りは青森市の祭りだが、弘前市でも山車を引き回すねぷた祭りが行われる。青森は、ねぶた。弘前は、ねぷた。「ぶ」と「ぷ」が違うことに注意して欲しい。
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そして弘前市のねぷた祭りは、同じ山車でも青森市のものとずいぶん違う。青森のほうは丈が低く、作り込まれた形状だ。作り方は奥が深く、「作者」がクレジットされている。青森市民は作者の名前をよく知っていて、「北村麻子」が好きだとか、「竹浪比呂央」は最高だとか、それぞれにファンがいる。
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一方、弘前のねぷたの山車はやや背が高く、扇型をしている。青森の山車は下に大勢の人がいて引き回すが、弘前の山車は上にも人がいる。狭い道を引き回す際、電線や看板などに引っかからないよう、「上乗り」と呼ばれる人びとが指示を出すのだ。山車の裏に描かれる「送り画」と呼ばれる美人画が、人びとの目を楽しませる。そして弘前ねぷたでは跳人は登場しない。跳ねはしないが、「ヤー、ヤー、ドーッ!」と叫んで山車を引く。
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弘前ねぷたまでは知ってる人も多いだろうが、五所川原市の立佞武多(たちねぶた)も知っているという人はかなりの通と言っていい。その名の通り、縦に立っている背の高い山車を引き回す祭りだ。その昔、この地で引き回されていた山車を、資料をもとに復刻させたもので、平成10年にスタートした新しく古い祭り。
五所川原市の中心部に立佞武多の館という建物があり、その中に3台の巨大な縦長の山車が展示されている。最大のものは全高23mにもなるという。祭りの日には、サンダーバードの秘密基地のように館の壁が動いて開き、3台の山車が街中に出てくる。その様子は、壮観だ!まるでゴジラが街をのしのし歩くように、山車が道を進んでいく。足元から見上げても、てっぺんがよく見えないほど。
五所川原市の中心部に立佞武多の館という建物があり、その中に3台の巨大な縦長の山車が展示されている。最大のものは全高23mにもなるという。祭りの日には、サンダーバードの秘密基地のように館の壁が動いて開き、3台の山車が街中に出てくる。その様子は、壮観だ!まるでゴジラが街をのしのし歩くように、山車が道を進んでいく。足元から見上げても、てっぺんがよく見えないほど。
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青森のねぶたは、中国の「ねむり流し」が語源で、「ねむり」が変化して、ねぶたやねぷたになったと言われる。また戦の象徴でもあり、弘前ねぷたは戦う前、五所川原の立佞武多は戦いの最中、青森ねぶたは戦いの後の勝鬨を描いたものだという。実は青森市、弘前市、五所川原市以外にも青森県内の30箇所以上でその町独自のねぶた祭りが開催されるそうだ。
青森県民は、ねぶた、ねぷた、立佞武多を、そしてそれぞれのねぶた祭りを楽しむ。青森の魂が燃えるエネルギッシュな祭りを、楽しんでみてはどうだろう。
【文:境 治】
青森県民は、ねぶた、ねぷた、立佞武多を、そしてそれぞれのねぶた祭りを楽しむ。青森の魂が燃えるエネルギッシュな祭りを、楽しんでみてはどうだろう。
【文:境 治】
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