岸田政権は果たして政権末期の状態なのか?だけど政権はまだまだ続く?解散総選挙は年内にあるのか?次の総理は誰!?
2023.02.12
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支持率調査が出るたびに支持率が下がる岸田政権。発足当時59%(NNNと読売新聞 10月5日〜6日全国有権者電話調査 1124人回答)あった支持率は39%(NNNと読売新聞 1月13日〜15日全国有権者電話調査 1074人回答)に低下している。一体、何がいけないのだろう。2月5日放送の「そこまで言って委員会NP」では「政権末期の研究」と題し、過去の総理の政権末期から何を学ぶべきかを議論した。最後のお題は、「次の総理大臣は誰になると思いますか?」という質問。論客たちはそれぞれ思い浮かぶ次の総理の名前を回答した。
須田慎一郎氏(経済ジャーナリスト)は「岸田文雄」と回答。
「これから長~い政権末期状態になる」との意味だと解説。「岸田総理には後継者が誰もいない、加えて野党がこの体たらく。だらだらと政権は 続くんじゃないのかな」と。
金子恵美氏(元衆議院議員)がこの見方に賛同。
「選挙で大敗しなければ、岸田総理をなかなか引きずり下ろす口実がない。ただし、今春の統一地方選挙の結果がどうなるかわからないが。」
橋本五郎氏(読売新聞 特別編集委員)は「河野太郎」と回答したが、須田氏の見方に同調する。
「私は当初、岸田さんを評価していなかった。“聞く力”は当たり前のことで、“決断”するのが政治だと思うからだ。ところがここのところ、“決断”をしている。なんと言っても防衛費増額。もう1つは原発再稼働。興味深いのは、岸田政権と安倍政権との決定的な違いは“あまり反発がない”ことだ。」これはなかなか新たな視点だが、どういうことか。
番組議長・黒木千晶アナが岸田総理への疑問を述べる。
「反発がないというより議論が見えてこない。決定しましたと突然結果だけ出てくる。」
これに対し橋本氏は「岸田さんは、そんなに悪いことをしなさそうだ、と(みんながなんとなく思っている)いうこと。」と、説明し、須田氏もこの視点をフォロー。
「防衛費の増額だって、安倍政権がもしやったら国民の反発が大変だっただろう。」
橋本氏が話を広げる。
「国会の周囲も、デモだらけになっただろう。イメージの問題。安倍政権の元では『憲法改正は許さない』と、あれだけ言っていた野党が、岸田政権の元では誰も言わない。非常に忌避感がない政権だ。こういう政権は案外持つ。」
黒木アナが話題を変える。「長年政治を取材している橋本さんと龍崎さんは河野太郎さんとの回答ですが。」
橋本氏が説明する。
「岸田さんの政権が長く続くと、世代交代論が絶対に出てくる。」
竹中平蔵氏(慶應義塾大学名誉教授)が補足する。
「菅(義偉)前総理は世代交代の必要性をずっと主張しており、その時に出てくる名前は必ず河野太郎(デジタル大臣)さんと小泉進次郎(元環境大臣)さん。小泉さんは41歳でまだ若いので河野さんはありうる。ただ、大宏池会の中に河野さんの2年先輩、林芳正(外務大臣)さんがいる。 若い人が総理になってしまうと、後の人は可能性がなくなるので、簡単ではない。」
龍崎孝氏(流通経済大学 教授)も「河野太郎」と回答した理由を述べる。
「まず、岸田さんの役割はほぼ終わった。安倍さんがやれなかったこと、防衛力の増強も原発再稼働も、安倍さんが言ったら反発があるということで、安倍派の意向を汲んで実現したのが岸田さん。残る大きなことは憲法改正だけ。安倍派は、岸田さんはもうやりたいことの3分の2をやってくれたから替えてもいいかなとの空気。そうなると、彼らの心は岸田さんべったりではない。そこに目をつけているのは菅さん。増税議論で岸田さんがヘロヘロになって解散を打とうとしたら、解散させない。そして解散できなかった総理として、岸田さんを降ろす。そういうことを、もう菅氏は考えている。」
門田隆将氏(作家・ジャーナリスト)は「河野さんではまとまらない。」と反論し、「荻生田光一」と回答した背景を語る。
「菅さんは岸田さんへの攻撃に舵を切った。菅さんには180人支持をする人がいる。菅グループ、二階派、森山派、そして安倍派つまり清和会が、菅さん側へ来る。これが加わると180人になる。菅さん本人がやる気があればそれでまとまるが、菅さんが降りて萩生田光一(自民党政調会長)さんに、という可能性はある。」
ここで須田氏が「これバラしていいのかな。竹中さんは菅さんの側近でもあるから聞いてみたら?」と振るが、竹中氏は「全然違います。」と全否定。
ところが金子氏が「門田さんの意見は・・・」と須田氏の振りを無視して話そうとする。
黒木アナが「須田さんから竹中さんへ質問を今言いかけたので・・・」と戻そうとするのだが、
橋本氏が「門田さんの意見だが・・・」と議長を無視して言い出した。
泣きそうになる黒木アナに門田氏が「議長は誰を指名してるの?」と助け舟を出す。
黒木アナが「じゃあごめんなさい、竹中さん」と再び指名をしたのに、また橋本氏が「竹中氏に聞こうと思っているのだが・・・」と勝手に話し出す。
橋本五郎氏の暴走ぶりに、一同爆笑。
議論はこの後も続いたが、とにかく岸田政権は支持率が下がっていても、まだこれからも続くと言うのが論客たちの見方のようだ。そして次の総理のキャスティングボードを握るのは菅氏との見方で共通のようだ。さらに解散総選挙の予想時期も議論になり、年内、秋頃との意見が多かった。
ちなみに黒木アナが解散時期を気にしたのは、自身の長期休暇をいつ取るべきかの参考にするためだった、というかわいらしいオチもついた。とにかく、今年後半は政局にどうやらドラマがありそうだ。
【文:境治】
須田慎一郎氏(経済ジャーナリスト)は「岸田文雄」と回答。
「これから長~い政権末期状態になる」との意味だと解説。「岸田総理には後継者が誰もいない、加えて野党がこの体たらく。だらだらと政権は 続くんじゃないのかな」と。
金子恵美氏(元衆議院議員)がこの見方に賛同。
「選挙で大敗しなければ、岸田総理をなかなか引きずり下ろす口実がない。ただし、今春の統一地方選挙の結果がどうなるかわからないが。」
橋本五郎氏(読売新聞 特別編集委員)は「河野太郎」と回答したが、須田氏の見方に同調する。
「私は当初、岸田さんを評価していなかった。“聞く力”は当たり前のことで、“決断”するのが政治だと思うからだ。ところがここのところ、“決断”をしている。なんと言っても防衛費増額。もう1つは原発再稼働。興味深いのは、岸田政権と安倍政権との決定的な違いは“あまり反発がない”ことだ。」これはなかなか新たな視点だが、どういうことか。
番組議長・黒木千晶アナが岸田総理への疑問を述べる。
「反発がないというより議論が見えてこない。決定しましたと突然結果だけ出てくる。」
これに対し橋本氏は「岸田さんは、そんなに悪いことをしなさそうだ、と(みんながなんとなく思っている)いうこと。」と、説明し、須田氏もこの視点をフォロー。
「防衛費の増額だって、安倍政権がもしやったら国民の反発が大変だっただろう。」
橋本氏が話を広げる。
「国会の周囲も、デモだらけになっただろう。イメージの問題。安倍政権の元では『憲法改正は許さない』と、あれだけ言っていた野党が、岸田政権の元では誰も言わない。非常に忌避感がない政権だ。こういう政権は案外持つ。」
黒木アナが話題を変える。「長年政治を取材している橋本さんと龍崎さんは河野太郎さんとの回答ですが。」
橋本氏が説明する。
「岸田さんの政権が長く続くと、世代交代論が絶対に出てくる。」
竹中平蔵氏(慶應義塾大学名誉教授)が補足する。
「菅(義偉)前総理は世代交代の必要性をずっと主張しており、その時に出てくる名前は必ず河野太郎(デジタル大臣)さんと小泉進次郎(元環境大臣)さん。小泉さんは41歳でまだ若いので河野さんはありうる。ただ、大宏池会の中に河野さんの2年先輩、林芳正(外務大臣)さんがいる。 若い人が総理になってしまうと、後の人は可能性がなくなるので、簡単ではない。」
龍崎孝氏(流通経済大学 教授)も「河野太郎」と回答した理由を述べる。
「まず、岸田さんの役割はほぼ終わった。安倍さんがやれなかったこと、防衛力の増強も原発再稼働も、安倍さんが言ったら反発があるということで、安倍派の意向を汲んで実現したのが岸田さん。残る大きなことは憲法改正だけ。安倍派は、岸田さんはもうやりたいことの3分の2をやってくれたから替えてもいいかなとの空気。そうなると、彼らの心は岸田さんべったりではない。そこに目をつけているのは菅さん。増税議論で岸田さんがヘロヘロになって解散を打とうとしたら、解散させない。そして解散できなかった総理として、岸田さんを降ろす。そういうことを、もう菅氏は考えている。」
門田隆将氏(作家・ジャーナリスト)は「河野さんではまとまらない。」と反論し、「荻生田光一」と回答した背景を語る。
「菅さんは岸田さんへの攻撃に舵を切った。菅さんには180人支持をする人がいる。菅グループ、二階派、森山派、そして安倍派つまり清和会が、菅さん側へ来る。これが加わると180人になる。菅さん本人がやる気があればそれでまとまるが、菅さんが降りて萩生田光一(自民党政調会長)さんに、という可能性はある。」
ここで須田氏が「これバラしていいのかな。竹中さんは菅さんの側近でもあるから聞いてみたら?」と振るが、竹中氏は「全然違います。」と全否定。
ところが金子氏が「門田さんの意見は・・・」と須田氏の振りを無視して話そうとする。
黒木アナが「須田さんから竹中さんへ質問を今言いかけたので・・・」と戻そうとするのだが、
橋本氏が「門田さんの意見だが・・・」と議長を無視して言い出した。
泣きそうになる黒木アナに門田氏が「議長は誰を指名してるの?」と助け舟を出す。
黒木アナが「じゃあごめんなさい、竹中さん」と再び指名をしたのに、また橋本氏が「竹中氏に聞こうと思っているのだが・・・」と勝手に話し出す。
橋本五郎氏の暴走ぶりに、一同爆笑。
議論はこの後も続いたが、とにかく岸田政権は支持率が下がっていても、まだこれからも続くと言うのが論客たちの見方のようだ。そして次の総理のキャスティングボードを握るのは菅氏との見方で共通のようだ。さらに解散総選挙の予想時期も議論になり、年内、秋頃との意見が多かった。
ちなみに黒木アナが解散時期を気にしたのは、自身の長期休暇をいつ取るべきかの参考にするためだった、というかわいらしいオチもついた。とにかく、今年後半は政局にどうやらドラマがありそうだ。
【文:境治】
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