【福岡県】奥が深いぞ、明太子!明太マヨに明太パン、何に絡ませても成立する万能食材だ!

2023.06.06

【福岡県】奥が深いぞ、明太子!明太マヨに明太パン、何に絡ませても成立する万能食材だ!
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うまいもんがいっぱいの福岡。ラーメンにうどん、もつ鍋、餃子に鶏皮、水炊きと揚げればキリがない。だが忘れていたのが、明太子!
なにしろ福岡はたらこの消費金額で福岡市と北九州市がワンツーフィニッシュ!明太子店の数もやはり福岡県の2市がダントツに多いのだ。

街でご夫婦に聞くと「今さら明太子?」と奥様にはちょっと見下された。「明太子マヨネーズ、明太フランスパン、明太手羽先餃子、明太ふりかけ・・・とりあえず明太子絡ませれば成立する。」それくらい暮らしに馴染んだ食材なのだ。ご主人の方が「明太シュークリームは失敗だった」と恥ずかしげに頭をかいた。そりゃあ流石にね。

別のシニア集団に聞くと「どこの店が好きとか人によって好みがある」そうだ。「辛いのが好き、昆布入りがいいとかね。明太子は奥が深い、幅が広い!」とドヤ顔で言う。
あるマダムが言うには「ひしむらという料理屋が作る明太子は超高級。昔、中洲で働いてた頃はお客さんに散々食べさせていただいた。」中洲ではどんなお名前だったか聞くと「美歩と書いてみるく」だって。

博多駅の大きなおみやげ売り場にはもちろん明太子売り場があり、10軒の明太子屋さんが並んでいる。21社ものメーカーの明太子が売られている。
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その中にある「できたて明太子」って何?お店の人に聞くと「普通の明太子は冷凍されてから店頭に並鼻ます。冷凍せずに漬け上がった明太子を工場から直送したのができたてです。明太子の粒感がそのまま味わえると人気です。」
また別のメーカーには、なかなか取れない卵で作った超高級な明太子もあり、300gで1万円超え!明太子にもいろいろあるんだなあ。
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一方スーパーに行くと、やはり明太子売り場が一際大きい。その中に、「切れ子」という一本丸のままではなく、切られた状態のものもあった。さらに「バラ子」という、卵の中身だけで売られているのもある。お客さんに聞くと「普通じゃないの?」と逆に聞き返された。

「傷が入ったり贈答品にできない明太子は切れ子になるかバラ子になる」のだそうで、かなり安い。「味は変わらないからお得よ」と推してくる。バラ子はそのままパスタに入れたり、使い方によっては便利なのだそうだ。
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そもそも明太子とは何なのか?食と文化の博物館ハクハクの館長・高尾昌世さんに教えてもらった。「たらこはスケトウダラの卵を塩蔵したものですが、明太子はそこにさらに唐辛子と調味液で味をつけています。」

明太子を開発したのは、今も有名な「ふくや」。昭和24年に創業者の川原俊夫氏が、韓国釜山でたらこのキムチ漬けを見て、これを博多の人々に向け改良して作り上げたのが明太子なのだ。その製法を他の店にも伝授し広まっていった。1975年に山陽新幹線が全線開通すると福岡の名産品として知られるようになったのだ。

最後に紹介したい明太子メニューが「めんたい重」。お店の名前がまさにそれ、「元祖博多めんたい重」に行くと行列ができているぞ!お重に明太子が1本ドーンと乗って出てくるではないか。塩分を抑えて作った明太子に昆布を巻き、海苔に乗せて出てくる。
どうやら女子にも人気のようで、「出汁が効いてる!塩分控えめなので余裕で食べれちゃう」と嬉しそうに言う。「家庭ではお母さんに3切れまでしか食べちゃダメ」と言われてるそうで、1本食べるのはどこか背徳の香りがしてそれもいいのかもしれない。「お母さんには内緒」って悪いことしてるわけじゃないんだから。
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福岡の明太子、確かになかなか奥が深い。いろんな明太子を食べてみたいものだ。

【文:境治】
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