YOUは何しに新世界へ?いま進化の真っ最中、新世界のいまを追う!
2017.10.13
10月12日放送の「秘密のケンミンSHOW」はなんと、10周年記念の第二弾「秋の超豪華3時間特大カミングアウトSP」と題して盛りだくさんの内容だった。おもしろポイントを挙げはじめると語り尽くせないのだが、何と言ってもやはり見応えがあったのが「新世界フォーエバー」のコーナー。
この番組では過去2回、新世界を取り上げてきた。そして三回目に取り上げる今回は、新世界にいま起こりつつある変化をとらえたものだった。
新世界にはいま観光客が押し寄せているのだと言う。日本人の若い女子たちやファミリーも全国からやってくる。さらに当然インバウンドブームの波もおよんで、世界中の観光客がやって来るようになった。おっちゃんたちが昼から憩いの場にしている立ち飲み酒場もワールドワイド状態。海外からの観光客と地元のおっちゃんたちが仲良く立ったまま盃を傾ける。
新世界を語る男、ミックスジュース発祥の店・千成屋を復活させた白附氏がこんなエピソードを紹介する。
「フランス人のカップルがその辺でチューをしてたらうしろにおっちゃんたちが並んでいる。何してるか聞くと“順番並んでんねん”と答える。そういうシステムちゃうって!」
そんな文化の衝突がいま、新世界中を激震させているのだ。
五年後にはあの高級ホテル企業、星野リゾートが近くに進出するという。すでにいくつもの新しいホテルができており、新世界が少しずつあかぬけていっているのだ。
新しいお店も続々オープン、その中の刃物店「Tower Knives Osaka」に入ると店主はカナダ人のハイバーグさんだった。新世界が好きかと聞くと「大好き!最初来た時、ワァ、この辺コテコテ大阪やなあ、と思った」とばりばりの関西弁で答えるのだった。
もともとの新世界も探究してみると、ある酔っ払いのおっちゃんが教えてくれた。
「新世界は寿司屋の激戦区やで!」
これまでどうしても、ここ数年盛り上がっている串かつ屋に目がいっていたが、言われてみると確かに古くからやっている寿司屋がたくさんある。しかも安い!
よくよく見ると、基本が3貫だ。ひと皿に3貫乗ってるマグロがなんと150円。3貫ずつ6皿で18貫のお寿司を食べてもたったの1000円!これは次に新世界に行く時は、絶対寿司屋に行かねばなるまい。
番組はコーナーの最後を替え歌で締める。あのヒット曲をもじって「新世界にひとつだけの花」と題しておっちゃんたちがワンフレーズずつ歌っていくのだ。これはずるい!見ているとなぜだか目頭がジンと熱くなるではないか。おっちゃんらはちっともうまくないのだが、心はこってりこもってる。泣いてまうやろ!
先ほどの白附氏もワンフレーズ歌ってくれたのだが、「この曲は新世界にぴったりやな。だってここの人らは元々特別なオンリーワンばっかりや」とさらに目頭を熱くすることを言う。
番組を通じて新世界の深いところを知るようになった我々には、新世界の進化を面白がりつつ、変わってほしくないような複雑な気持ちになってしまう。でもおっちゃんらが世界中の観光客とふれあって、通じなくても言葉を交わしあうことは、素晴らしい進化をこの街にもたらす気もする。
新世界の飲んだくれのおっちゃんたちこそが、飾らない本当の日本なのだ。我々が自ら忘れたり隠したりしてきたものを、おっちゃんたちはさらけ出してくれる。そのおかげで我々も世界中の人びとと飾らずつきあえるようになるかもしれない。
新世界に行って超安い寿司を食べて、おっちゃんらとも海外からの観光客ともふれあう。そんな交流の最先端の街になるかもしれない新世界を、ケンミンSHOWはこれからもレポートしてほしいと思う。
[文:境 治]
この番組では過去2回、新世界を取り上げてきた。そして三回目に取り上げる今回は、新世界にいま起こりつつある変化をとらえたものだった。
新世界にはいま観光客が押し寄せているのだと言う。日本人の若い女子たちやファミリーも全国からやってくる。さらに当然インバウンドブームの波もおよんで、世界中の観光客がやって来るようになった。おっちゃんたちが昼から憩いの場にしている立ち飲み酒場もワールドワイド状態。海外からの観光客と地元のおっちゃんたちが仲良く立ったまま盃を傾ける。
新世界を語る男、ミックスジュース発祥の店・千成屋を復活させた白附氏がこんなエピソードを紹介する。
「フランス人のカップルがその辺でチューをしてたらうしろにおっちゃんたちが並んでいる。何してるか聞くと“順番並んでんねん”と答える。そういうシステムちゃうって!」
そんな文化の衝突がいま、新世界中を激震させているのだ。
五年後にはあの高級ホテル企業、星野リゾートが近くに進出するという。すでにいくつもの新しいホテルができており、新世界が少しずつあかぬけていっているのだ。
新しいお店も続々オープン、その中の刃物店「Tower Knives Osaka」に入ると店主はカナダ人のハイバーグさんだった。新世界が好きかと聞くと「大好き!最初来た時、ワァ、この辺コテコテ大阪やなあ、と思った」とばりばりの関西弁で答えるのだった。
もともとの新世界も探究してみると、ある酔っ払いのおっちゃんが教えてくれた。
「新世界は寿司屋の激戦区やで!」
これまでどうしても、ここ数年盛り上がっている串かつ屋に目がいっていたが、言われてみると確かに古くからやっている寿司屋がたくさんある。しかも安い!
よくよく見ると、基本が3貫だ。ひと皿に3貫乗ってるマグロがなんと150円。3貫ずつ6皿で18貫のお寿司を食べてもたったの1000円!これは次に新世界に行く時は、絶対寿司屋に行かねばなるまい。
番組はコーナーの最後を替え歌で締める。あのヒット曲をもじって「新世界にひとつだけの花」と題しておっちゃんたちがワンフレーズずつ歌っていくのだ。これはずるい!見ているとなぜだか目頭がジンと熱くなるではないか。おっちゃんらはちっともうまくないのだが、心はこってりこもってる。泣いてまうやろ!
先ほどの白附氏もワンフレーズ歌ってくれたのだが、「この曲は新世界にぴったりやな。だってここの人らは元々特別なオンリーワンばっかりや」とさらに目頭を熱くすることを言う。
番組を通じて新世界の深いところを知るようになった我々には、新世界の進化を面白がりつつ、変わってほしくないような複雑な気持ちになってしまう。でもおっちゃんらが世界中の観光客とふれあって、通じなくても言葉を交わしあうことは、素晴らしい進化をこの街にもたらす気もする。
新世界の飲んだくれのおっちゃんたちこそが、飾らない本当の日本なのだ。我々が自ら忘れたり隠したりしてきたものを、おっちゃんたちはさらけ出してくれる。そのおかげで我々も世界中の人びとと飾らずつきあえるようになるかもしれない。
新世界に行って超安い寿司を食べて、おっちゃんらとも海外からの観光客ともふれあう。そんな交流の最先端の街になるかもしれない新世界を、ケンミンSHOWはこれからもレポートしてほしいと思う。
[文:境 治]
#ケンミンショー 3時間SPを最後までご覧いただきありがとうございました😄来週19日は10周年企画第3弾!「ダウンタウンDX」との合体3時間SPをお届けします!群馬県民💕熱愛のうどん事情😋福島ケンミンは猪苗代湖を海🏄だと思っている❓…など内容充実🎁どうぞお楽しみに‼️ pic.twitter.com/xN87gEiPEq
— 【公式】秘密のケンミンSHOW (@kenmin_show) October 12, 2017
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