『僕のヒーローアカデミア』初の副音声!実現への道のりを担当Pに聞く「ずっとドタバタでした」
2021.06.04
毎週土曜日17時30分から読売テレビ・日本テレビ系列で放送中(※一部地域を除く)の『僕のヒーローアカデミア』では、同枠初となる副音声企画(全3回)が進行中!
現在2回が放送されており、5/8放送の95話『第3試合』では、オープニングテーマを担当しているDISH//の北村匠海(Vo/G)、矢部昌暉(Cho/G)、橘柊生(DJ/Key)が、5/22放送の97話『先手必勝!』では爆豪勝己役の岡本信彦と麗日お茶子役の佐倉綾音が登場し、ここでしか聞けないトークを展開した。
そして、いよいよ6/5放送の99話『ぼくらの大乱戦』に、緑谷出久役の山下大輝と心操人使役の羽多野渉が登場する。
これまで多くの話題作を放送してきた読売テレビ・日本テレビ系の同枠だが、なぜここに来て初の試みとなる副音声企画が実現したのか。企画したプロデューサーの中田博也氏に話を聞いた。
--ヒロアカのプロデューサーを担当されてどのぐらいになるんですか。
「僕は第5期からなので、今年の4月からになります。昨年1月にアニメーション部に異動になって、今もそうなんですが『名探偵コナン』にアシスタントプロデューサーという形で勉強しながら関わらせていただいていて。プロデューサーとしてはヒロアカが初めてです」
--アニメの現場はいかがでしょうか。
「僕が来たあとにすぐにコロナになってしまって、アフレコだったり、今までのやり方がずいぶん変わってしまったので、ずっとバタバタしている感じです。アニメーション部に来たのが去年の1月なので、今まで通りのアニメのつくり方というのは、3ヶ月ぐらいしか経験していないので」
--いちばん変わったのはどこですか。
「やっぱりアフレコのやり方ですかね。今まではひとつの部屋に、基本的にオールキャストが入って、マイク4~5本を使い、一度に録ってたんですけど、今はコロナ対策で、ひとつの部屋に入れる人数が限られているので、何回かに分けてレコーディングしています。そこは時間もかかりますし、いちばん大きな違いかなと思います」
--似たようなお話を岡本さんと佐倉さんも副音声でされてましたね。すでに2回の放送が終わりましたが、副音声の反響はいかがですか。
「ネガティブな声がほとんど聞こえてこなくて、すごくポジティブに捉えていただけているので、安心したというのがありますね。オーディオコメンタリーは、DVDの特典などでは珍しくないんですが、地上波のあの枠でやるのは珍しいのかなと。そこはすんなりアニメファンの方にも受け入れていただいたようで安心しました」
--何が不安だったんですか。
「どういう音のバランスにするかにもよるんですが、副音声は主音声をかなり絞ってしまうので、副音声に興味を持って見てくれた方はストーリーがほとんど入ってこなくなってしまいます。そこに対するネガティブな声があるかなと思っていたんですが、それが全然なく、おもしろがっていただけたかなと。おそらく多くのファンの方は録画して、最初は主音声、2回目を副音声という見方をしていただけたと思うんですが、Twitterの反応を見る限り、録画機器を持っていないとか、録画の仕方がわからないとか、『副音声って録画できるんだっけ?』みたいな反応もあったので、それもちょっと不安で。でも、録画の方法まで説明する必要はないよなぁ、とか思ったり(笑)」
--主音声と副音声の音のバランスをどうするか、それだけでも悩みどころだったんですね。
「そうですね。ただ、副音声を聴きに来てくれている方は副音声を聴きに来ているわけですし、ひとつひとつのコマを追いかけて、『今、パンチしたね』『今、避けたね』という話はほとんどされていないので、最終的にはああいう形になりました」
--そもそもなぜ副音声をやることになったんですか。
「ヒロアカはとても人気のある作品で、もちろん大勢の方にご覧いただいているんですが、テレビ局としてはどうすればリアルタイムで見ていただけるかを考えなければいけません。DVDの特典のような、“地上波で見るプラスα”と言うか。そういう付加価値のひとつとして企画しました」
--とは言え、皆さん忙しい方ばかりで実現させるのは簡単ではなかったと思いますが。
「そうですね。本当に思いつきで始めてしまったような部分もあって、動き出したのが4月の末ぐらいだったんですよ。そこから実現できるのかできないのかも含めて判断が必要で、もちろん、DISH//さんも声優の皆さんもお忙しい方ばかりなので、その手配は大変でした。あと先ほども言った通り、コロナの影響でアフレコにも時間がかかっているので、スタジオ自体をおさえるのもなかなか大変で。そういうところの調整はシンプルに苦労しました」
--副音声の1回目の放送は5/8ですが、動き出したのが4月末だったんですか。
「もう少し正確に言うと、思いついたのが4月中旬ぐらいだったのかな。それで本当はゴールデンウィーク中に放送できればと思っていたんですが、もろもろ間に合わなくて。5/8分の副音声も4月末に録ってるんですよ。でも、ちょうど盛り上がる回で副音声が実現できたので、結果的にはちょうど良かったです」
--テレビの企画って、もっと長い時間をかけて動いてるんだと思ってました。
「そうですね、普通はそうなんですけど。こういうこともあるのかなと(笑)」
現在2回が放送されており、5/8放送の95話『第3試合』では、オープニングテーマを担当しているDISH//の北村匠海(Vo/G)、矢部昌暉(Cho/G)、橘柊生(DJ/Key)が、5/22放送の97話『先手必勝!』では爆豪勝己役の岡本信彦と麗日お茶子役の佐倉綾音が登場し、ここでしか聞けないトークを展開した。
そして、いよいよ6/5放送の99話『ぼくらの大乱戦』に、緑谷出久役の山下大輝と心操人使役の羽多野渉が登場する。
これまで多くの話題作を放送してきた読売テレビ・日本テレビ系の同枠だが、なぜここに来て初の試みとなる副音声企画が実現したのか。企画したプロデューサーの中田博也氏に話を聞いた。
--ヒロアカのプロデューサーを担当されてどのぐらいになるんですか。
「僕は第5期からなので、今年の4月からになります。昨年1月にアニメーション部に異動になって、今もそうなんですが『名探偵コナン』にアシスタントプロデューサーという形で勉強しながら関わらせていただいていて。プロデューサーとしてはヒロアカが初めてです」
--アニメの現場はいかがでしょうか。
「僕が来たあとにすぐにコロナになってしまって、アフレコだったり、今までのやり方がずいぶん変わってしまったので、ずっとバタバタしている感じです。アニメーション部に来たのが去年の1月なので、今まで通りのアニメのつくり方というのは、3ヶ月ぐらいしか経験していないので」
--いちばん変わったのはどこですか。
「やっぱりアフレコのやり方ですかね。今まではひとつの部屋に、基本的にオールキャストが入って、マイク4~5本を使い、一度に録ってたんですけど、今はコロナ対策で、ひとつの部屋に入れる人数が限られているので、何回かに分けてレコーディングしています。そこは時間もかかりますし、いちばん大きな違いかなと思います」
--似たようなお話を岡本さんと佐倉さんも副音声でされてましたね。すでに2回の放送が終わりましたが、副音声の反響はいかがですか。
「ネガティブな声がほとんど聞こえてこなくて、すごくポジティブに捉えていただけているので、安心したというのがありますね。オーディオコメンタリーは、DVDの特典などでは珍しくないんですが、地上波のあの枠でやるのは珍しいのかなと。そこはすんなりアニメファンの方にも受け入れていただいたようで安心しました」
--何が不安だったんですか。
「どういう音のバランスにするかにもよるんですが、副音声は主音声をかなり絞ってしまうので、副音声に興味を持って見てくれた方はストーリーがほとんど入ってこなくなってしまいます。そこに対するネガティブな声があるかなと思っていたんですが、それが全然なく、おもしろがっていただけたかなと。おそらく多くのファンの方は録画して、最初は主音声、2回目を副音声という見方をしていただけたと思うんですが、Twitterの反応を見る限り、録画機器を持っていないとか、録画の仕方がわからないとか、『副音声って録画できるんだっけ?』みたいな反応もあったので、それもちょっと不安で。でも、録画の方法まで説明する必要はないよなぁ、とか思ったり(笑)」
--主音声と副音声の音のバランスをどうするか、それだけでも悩みどころだったんですね。
「そうですね。ただ、副音声を聴きに来てくれている方は副音声を聴きに来ているわけですし、ひとつひとつのコマを追いかけて、『今、パンチしたね』『今、避けたね』という話はほとんどされていないので、最終的にはああいう形になりました」
--そもそもなぜ副音声をやることになったんですか。
「ヒロアカはとても人気のある作品で、もちろん大勢の方にご覧いただいているんですが、テレビ局としてはどうすればリアルタイムで見ていただけるかを考えなければいけません。DVDの特典のような、“地上波で見るプラスα”と言うか。そういう付加価値のひとつとして企画しました」
--とは言え、皆さん忙しい方ばかりで実現させるのは簡単ではなかったと思いますが。
「そうですね。本当に思いつきで始めてしまったような部分もあって、動き出したのが4月の末ぐらいだったんですよ。そこから実現できるのかできないのかも含めて判断が必要で、もちろん、DISH//さんも声優の皆さんもお忙しい方ばかりなので、その手配は大変でした。あと先ほども言った通り、コロナの影響でアフレコにも時間がかかっているので、スタジオ自体をおさえるのもなかなか大変で。そういうところの調整はシンプルに苦労しました」
--副音声の1回目の放送は5/8ですが、動き出したのが4月末だったんですか。
「もう少し正確に言うと、思いついたのが4月中旬ぐらいだったのかな。それで本当はゴールデンウィーク中に放送できればと思っていたんですが、もろもろ間に合わなくて。5/8分の副音声も4月末に録ってるんですよ。でも、ちょうど盛り上がる回で副音声が実現できたので、結果的にはちょうど良かったです」
--テレビの企画って、もっと長い時間をかけて動いてるんだと思ってました。
「そうですね、普通はそうなんですけど。こういうこともあるのかなと(笑)」
©堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会
麗日お茶子役の佐倉綾音さんが兼役で担当した柳レイ子
--副音声を録音した時の様子も伺いたいんですが。完成した映像を見ながら話していただいたんですか。
「そうです。3組とも『こういう話をしてください』みたいなディレクションは一切せずに、基本的に自由に話していただきました。画面に集中して見入ってしまうシーンがあってもいいし、黙り込んでしまうシーンがあってもいいから、友達と一緒に見てるような感じでお願いしますと。皆さんすごく楽しんでやっていただけたと思います。
とくにDISH//の皆さんは、もともとヒロアカが大好きで。放送後のSNSの反応を見ていたら、『DISH//、すげぇよく見てんな』『ガチファンなんだな』みたいな声がヒロアカファンからあがっていて、それはすごくうれしかったですね」
--2回目の岡本さんと佐倉さんの回もめちゃめちゃおもしろかったですね。
「お二人とも本当におしゃべりが上手で。この回は佐倉さんが兼役で柳レイ子役でも出演されてるんですけど、『この役は監督から何か指示があったの?』『なんにもない』みたいな裏話もあって、おもしろかったですね。あと全体的には、この5年間、声優の方々がどうキャラクターと一緒に時間を過ごしてきたのかが、すごく伝わる話が多くて、僕自身も聞きながら、それが視聴者に届けばいいなと思ってました。
声優さんはご自身でラジオ番組を持っていたりするので、熱心なファンの方には声優さんのしゃべりって珍しくないかもしれませんが、そうじゃない方にも声優さんのしゃべりを届ける機会がつくれたかなと思います」
「そうです。3組とも『こういう話をしてください』みたいなディレクションは一切せずに、基本的に自由に話していただきました。画面に集中して見入ってしまうシーンがあってもいいし、黙り込んでしまうシーンがあってもいいから、友達と一緒に見てるような感じでお願いしますと。皆さんすごく楽しんでやっていただけたと思います。
とくにDISH//の皆さんは、もともとヒロアカが大好きで。放送後のSNSの反応を見ていたら、『DISH//、すげぇよく見てんな』『ガチファンなんだな』みたいな声がヒロアカファンからあがっていて、それはすごくうれしかったですね」
--2回目の岡本さんと佐倉さんの回もめちゃめちゃおもしろかったですね。
「お二人とも本当におしゃべりが上手で。この回は佐倉さんが兼役で柳レイ子役でも出演されてるんですけど、『この役は監督から何か指示があったの?』『なんにもない』みたいな裏話もあって、おもしろかったですね。あと全体的には、この5年間、声優の方々がどうキャラクターと一緒に時間を過ごしてきたのかが、すごく伝わる話が多くて、僕自身も聞きながら、それが視聴者に届けばいいなと思ってました。
声優さんはご自身でラジオ番組を持っていたりするので、熱心なファンの方には声優さんのしゃべりって珍しくないかもしれませんが、そうじゃない方にも声優さんのしゃべりを届ける機会がつくれたかなと思います」
デク役の山下大輝さん(左)、心操人使役の羽多野渉さん(右)は6/5放送回に登場!
--3回目は主人公の緑谷出久役の山下大輝さんと心操人使役の羽多野渉さんの回になりますね。どんな話をされてるんですか。
「デクと心操の最終決戦ということもあって、すごく盛り上がる回なので、どんな気持ちで演じたかなど、この回についてのエピソードをいろいろと話していただいてます」
--この副音声企画は第2弾・第3弾と続くんでしょうか。
「そうですね。どうすればヒロアカを皆さんと一緒に盛り上げていけるか、テレビ局としてもいろいろと考えていきたいので。副音声企画もまた機会があればやりたいです」
【取材・文:井出 尚志】
「デクと心操の最終決戦ということもあって、すごく盛り上がる回なので、どんな気持ちで演じたかなど、この回についてのエピソードをいろいろと話していただいてます」
--この副音声企画は第2弾・第3弾と続くんでしょうか。
「そうですね。どうすればヒロアカを皆さんと一緒に盛り上げていけるか、テレビ局としてもいろいろと考えていきたいので。副音声企画もまた機会があればやりたいです」
【取材・文:井出 尚志】
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