研究テーマその1は、「けろ」と「にゃ〜」。
方言の中でも他県から特にわかりにくいのが東北弁だろう。「ズーズー弁」とひとからげにしがちだが、地域によってまったくちがう。
そこで、青森・秋田・山形の3県のお国訛りを徹底研究してみよう。
そこで、青森・秋田・山形の3県のお国訛りを徹底研究してみよう。
山形の人は名物料理を見せながら「食べてってけろな」と言う。何かにつけて使う「けろ」、これは何なの?カエルなの?
さらに話題沸騰した「水ごはん」を食べながら「夏の定番だよにゃ〜」と言い、三つ葉を見せると「みつぱって言うにゃっす」と言う。何その「にゃ〜」って。
山形県民に、「けろ」について聞くと「くださいなんて言わねっだなーん、あげろって意味だ。難しくってわかんねえは」・・・はい、難しいです。「けろ」は「ちょうだい」「ください」の意味を持つようだ。
さらに話題沸騰した「水ごはん」を食べながら「夏の定番だよにゃ〜」と言い、三つ葉を見せると「みつぱって言うにゃっす」と言う。何その「にゃ〜」って。
山形県民に、「けろ」について聞くと「くださいなんて言わねっだなーん、あげろって意味だ。難しくってわかんねえは」・・・はい、難しいです。「けろ」は「ちょうだい」「ください」の意味を持つようだ。
では「にゃ〜」は?山形県民のおかあさんたちは「同意を求める。」「にゃ〜はイイよ、優しくて。」などと説明する。
この「けろ」「にゃ〜」は秋田県では使うのか。「食ってけろ」と言うかを聞くと、「食ってけれ、って言うな。」え?けろ、じゃなくて、けれ?
この「けろ」「にゃ〜」は秋田県では使うのか。「食ってけろ」と言うかを聞くと、「食ってけれ、って言うな。」え?けろ、じゃなくて、けれ?
「にゃ〜」については「言わねえな。だしゃ〜、だな。」なんと、にゃ〜、ではなく、しゃ〜!「にゃ〜は猫見た時しか言わない。」しゃ〜も猫っぽいですけど。
青森県民に聞くと「けろ」も「けれ」も両方使うそうだ!ただ「にゃ〜」も「しゃ〜」も言わないが「じゃ〜」と言う。新しいの出てきた!
研究テーマその2は「こ」。
青森県民に聞くと「けろ」も「けれ」も両方使うそうだ!ただ「にゃ〜」も「しゃ〜」も言わないが「じゃ〜」と言う。新しいの出てきた!
研究テーマその2は「こ」。
東北のわらべ歌「どじょっこふなっこ」の歌詞には「わらしこ」「どじょっこ」「ふなっこ」「おにこ」と「こ」がやたら出てくる。東北の人びとに取材した時にも「砂糖っこ」「酢っこと味噌っこ」「貝っこ」「肉っこ」などなど、単語の後ろに「こ」を付けがちだった。
あらためて青森県民に「こ」について聞くと「皿は皿っこ、箸は箸っこだべえ。」と当たり前のように言う。「スプーンは・・スプーンは言わねえなあ」さすがにね。
「猫は猫っこ。いたずらする猫には付けない。」どうして?
「小さいものさ、こ付ける。犬は犬っこ。大きい犬は、犬。」うーん、「こ」を付けるには法則がありそうだ。
そこで秋田県民のご家庭に行き「こ」が付くものを集めてもらった。
犬っこ、皿っこ、花っこ、酒っこ、鍋っこ・・・いまひとつ法則が見えない。
「こ」は標準語でも指小辞と言って小さいものに付けることはある。でも東北で何にでも付けるのはどういうことか、大阪教育大学の櫛引祐希子に聞いた。
「江戸時代に江戸で使われていた記録があります。それが東北に伝わって、小ささ、小ささからイメージされる愛らしさを、自由自在に込めていったと考えられます。さらに元々の意味が完全に失われて、緊張感を和らげる使い方が東北北部で発達しました。」
あらためて青森県民に「こ」について聞くと「皿は皿っこ、箸は箸っこだべえ。」と当たり前のように言う。「スプーンは・・スプーンは言わねえなあ」さすがにね。
「猫は猫っこ。いたずらする猫には付けない。」どうして?
「小さいものさ、こ付ける。犬は犬っこ。大きい犬は、犬。」うーん、「こ」を付けるには法則がありそうだ。
そこで秋田県民のご家庭に行き「こ」が付くものを集めてもらった。
犬っこ、皿っこ、花っこ、酒っこ、鍋っこ・・・いまひとつ法則が見えない。
「こ」は標準語でも指小辞と言って小さいものに付けることはある。でも東北で何にでも付けるのはどういうことか、大阪教育大学の櫛引祐希子に聞いた。
「江戸時代に江戸で使われていた記録があります。それが東北に伝わって、小ささ、小ささからイメージされる愛らしさを、自由自在に込めていったと考えられます。さらに元々の意味が完全に失われて、緊張感を和らげる使い方が東北北部で発達しました。」
研究テーマその3は流行語。
東北でも若い人の間で訛りは薄くなっている。ところが、新たに生まれた新しい独自の言葉がひそかに流行しているらしい。
青森県では「めごい」が流行っている?!
青森県では「めごい」が流行っている?!
若者たちに聞くと「めごいどるって言うアイドルができて、そのめごいが使われている」と教えてくれた。「めっちゃ流行ってて、めごいね〜!とか、たんげめごくね?とか使う。」
平均年齢14歳の3人組アイドル、めごいどる!弘前MEGOIDOL劇場がオープンするなど、大人気で新たな流行語「めごい」を若者の間で生んだのだ。
山形県では「どだなだず」が流行中。
平均年齢14歳の3人組アイドル、めごいどる!弘前MEGOIDOL劇場がオープンするなど、大人気で新たな流行語「めごい」を若者の間で生んだのだ。
山形県では「どだなだず」が流行中。
若い夫婦に聞くと「1日5回は、ツッコむ時に使う。「どんなだよ〜」のような意味らしい。
なぜ流行っているのか?「CMでミッチーチェンさんが言ってるからかな」ミッチーチェンって誰?
「山形で一番の芸能人。」「歌も歌うし、マルチなタレント。」
そのミッチーチェンさんが元々あった「どだなだず」をツッコむ時に使って流行させたらしい。
ご本人に会いに行くといささか緊張している様子。
なぜ流行っているのか?「CMでミッチーチェンさんが言ってるからかな」ミッチーチェンって誰?
「山形で一番の芸能人。」「歌も歌うし、マルチなタレント。」
そのミッチーチェンさんが元々あった「どだなだず」をツッコむ時に使って流行させたらしい。
ご本人に会いに行くといささか緊張している様子。
大人気ですねえ?「ただのスーパースターです。」と、かましてきた。どだながずの使用例を聞くと・・・いまひとつだったが、同行した山形出身のスタッフは「ミッチーチェンと仕事したと地元の友人に自慢する」と言っていた。やっぱりすごい人気ですね!
東北弁は奥が深い上に、進化していた!面白いね、日本の方言って!
東北弁は奥が深い上に、進化していた!面白いね、日本の方言って!